家業を継ぐのを避けてきたが…元総合格闘家・須藤元気が江東区で「居酒屋のオヤジ」になっていた!

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地下鉄東西線東陽町駅から徒歩すぐ、「磯幸」と書かれた居酒屋の暖簾をくぐると、ねじり鉢巻きの浅黒い男が「らっしゃい!」と記者を迎えた。

格闘家時代、千手観音やメジャーリーガーなどに扮してのコスプレダンスで一世を風靡した須藤元気(46)。わけても、今回は出色の出来――ではなく、リアル「居酒屋のオヤジ」になったのだという。

「ここは僕の両親が切り盛りしていたんですけど、昨年末に母親が他界して父一人になってしまって。来年で店は50周年なんです。歴史を途絶えさせてはいけないと、店に立つことにしました」

須藤は学生時代に教育改革の必要性を痛感し、格闘家を経て政治家を志した。子供の頃から家業である居酒屋を継ぐことは「避けてきた」と言うのだが――。

「大人になり、自分で商売をやってみて、店を切り盛りしていた両親の凄さに気づいたんです。この店を守ってくれたから、今の僕があることも。ヤキトリを焼き、皿洗いをするなかでも気づきがあった。お客さんは10円単位で料理を選ぶ。実際、380円で提供している日替わりのサービス品が一番人気。

『安くてありがたい』と言われます。それほど世の中は大変なのです。政治家の巨額の裏金が世を騒がせていますが、庶民の感覚とかけ離れていることの証左ですよ。僕は国会議員でもあります。地に足ついた感覚、リアリティーを大事に政治も店もやっていきたい」

″変幻自在のトリックスター″ならではの、新メニューも仕込む予定だという。

『FRIDAY』2024年3月22日号より