シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 ぴー太郎さん(大阪府・50代女性)

ぴー太郎さんは息子の1歳半健診で、保健師に不安を相談した。

彼女は、息子の発達が遅いかもしれないと気になっていて......。

<ぴー太郎さんの体験談>

はじめての子育てをしていた時のこと。息子の発達が遅いかもしれない、と少しずつ思うようになりました。

かかりつけの小児科の先生に相談したら、「1歳半健診も近いので、そこで具体的に相談したらいいですよ」と言われて......。

「出来ることがほとんどないのに」

アドバイス通り、健診で相談することにしました。しかし、年配の担当者さんはこちらの話も聞いてくれず、ただただ説教されたのです。

「歩けないし、話せない。出来ることがほとんどないのに親として心配じゃあないの? 何も思わないの?」

私は悔し涙を流しながら帰宅し、夫に相談しました。でも「子育ては母親の仕事」と聞いてもらえず、さらに落ち込んでしまったのでした。

解決法が欲しかったわけではなく、ただ誰かに話しを聞いてもらいたいという気持ちが強かった私は、幼児雑誌の電話相談に電話することに。

すると担当者の方がとても優しく私の話を聞いてくださって、そして、ゆっくり話してくれました。

「今は子供さんの障害のことで辛いかもしれませんが、いつかきっと笑顔で過ごせる日が必ず来ますよ。
私の子供にも障害があります。今も言葉はほとんど出ません。重度の障害です。
でも、私、笑って暮らせています。だから、あなたも笑える日が来るからね。大丈夫」

あれから20年以上たちました。辛いこともありましたが、笑って暮らせています。息子も作業所で頑張っています。

あの時、あの方とお話しできたから、今、私たちは笑えているのです。お名前も分かりませんが、電話に出ていただいたあの方に、心からありがとうを伝えたいです。

本当にありがとうございました。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」「あの時はごめんなさい」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのか、どんなことをしてしまい謝りたいのかなど、500文字程度〜)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)