カップを手にするディアス photo/Getty Images

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カラバオカップ決勝でチェルシーを破り、今季1つ目のタイトルを手にしたリヴァプール。PK戦突入かと思われた延長戦後半の118分、キャプテンのフィルジル・ファン・ダイクのヘディングが炸裂するという劇的な幕切れとなった。

まずは1つ、ユルゲン・クロップ勇退の花道を飾る喜びのタイトルがもたらされた。リヴァプールには今季、ELと国内カップ戦を含めた4冠の可能性があり、クロップ監督のラストシーズンに華をもたせたい選手たちにとっては大きなモチベーションになっているだろう。

そして、FWルイス・ディアスにはクロップの他にも、優勝カップを捧げたい相手がいたようだ。それは昨年、故郷コロンビアで起きた誘拐事件の被害者となってしまった両親だ。父ルイス・マヌエル・ディアスさんは、誘拐され12日間あまりも解放されなかったという。

「このタイトルを、(ウェンブリーにいる)父と母に捧げます。彼らが経験したすべてのことを考えると、家族と一緒に祝うということがさらに特別なことになる」

この日ウェンブリーを訪れていた両親とともに、ディアスは優勝を祝った。父親と再会した際には涙を流す姿も話題となったディアス。大切な人への思いが、また力となるだろう。