イラクに1-2で敗れた日本代表【写真:ロイター】

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日本の選手がボールを持つたびにブーイングが起こった

 サッカー・アジアカップカタール大会に参戦している日本代表。グループリーグここまで1勝1敗で、24日にはインドネシアとの一戦を迎える。19日のイラク戦に1-2で敗れ、既に1位突破の可能性は消滅。日本の選手がボールを持つたびにブーイングが沸き起こる異様な雰囲気で、“完全アウェー”の脅威には改めて驚きの声も上がっていた。

 会場全体がイラク代表を後押ししていた。日本代表の選手がボールを持つと、すかさずもの凄い声量でブーイング。逆にイラクが攻め込むと大歓声がスタジアムを包み込んだ。異様な雰囲気の中、イラクが前半5分に先制。サポーターは飛び跳ねて喜び、国旗を振り回した。

 インドのスポーツメディア「Khel Now」の裏方として働くアシシュ・ネギ氏も「ワオ! イラクが日本相手に序盤から得点し、スタジアム全体を熱狂させている」と驚き、動画付きでXにてレポート。「最初から有利に進めるという、これぞ手強い敵を相手にした時のスタートの切り方だ。ファンも一役買っている、ゴールが入るまで、日本がボールに触るたびにブーイングしていた」と、サポーターが格上相手の先制劇に貢献していたと指摘した。

 中東開催における“完全アウェー”の雰囲気には、日本国内からも驚きの声が上がっている。Xでは「ブーイングと、あとイラクがホームすぎてこれ凄くやりずらそう 頑張って欲しい」「イラク人の観客は練習したんか?ってくらい、見事なブーイングやな。やりにくそうやな日本は」「すっげぇブーイングだ、イラクの熱気伝わってくんなぁ」「イラク戦、ブーイング激しすぎる」「大歓声とブーイングのまさにアウェー」と試合中から投稿されていた。

 なかには「国歌斉唱の間はブーイングをしないイラクに好感度アップ」「イラク戦観客の多くがイラク応援していてアウェー感あるけど東アジアでやるアウェー戦と違って日本の国歌斉唱時にブーイングがないのが新鮮」などと試合前の国歌斉唱時には静かだったことに注目する声もあった。

 韓国紙「スポーツソウル」によると、20日に韓国と2-2で引き分けたヨルダンのフセイン・アモータ監督も「ファンに大きな感謝の言葉を伝えたい。ファンの存在が大きなモチベーションだった。集中し、闘志をもって戦うことができた。全ての中東のチームがここで試合をすることで、大きな利点を得ている。カタールサッカー協会に感謝し、中東のファンに感謝したい」と発言。テレビ越しでも伝わった熱狂的な声援も、相手チームにとって脅威になりそうだ。

(THE ANSWER編集部)