1月からスタートした「新NISA」。これを機に始めたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは、ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子さんと主婦投資家・りりなさんに、NISAに慣れてきた方向けのテクニックついて教えてもらいました。

つみたて投資枠と成長投資枠を使ってさらに増やす

新NISAには、現行のつみたてNISAと同様に金融庁の基準をクリアした長期投資向きの投資信託が買える「つみたて投資枠」と、それに加え、個別株やETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)などが買える「成長投資枠」があります。現行と異なり、2つの枠を併用できるのが新NISAのポイントです。

「成長投資枠の使い方次第でさらに利益を追求することも可能。短期で増える可能性がある商品にトライするのも手です」(りりなさん)

●りりなさんの場合

攻めのりりな:30代は、つみたて投資枠ではつみたてNISAで投資しているのと同じ銘柄を積立投資予定。成長投資枠では個別株に投資、株主優待や配当金で日々のうるおいと短期の利益を目指します。

守りの夫:つみたて投資枠と成長投資枠の両方とも投資信託を毎月、積み立てで買う予定。個別株や投資信託のスポット買いには手を出さずに、30年後を考えて堅実な積立投資で守りを固めます。

●ファイナンシャルプランナー塚越さんのアドバイス

→まずはつみたて投資枠を使いこなすのがおすすめ!

初心者さんはつみたて投資枠だけでもOK。年間投資枠が120万円もあり、投資初体験の人には十分な金額です。小額から積み立てて、銘柄が毎日値動きする感覚に慣れましょう。

「40歳から」と「60歳から」でスイッチング戦略を活用!

60歳以上の資産を取り崩していく年齢になったら、リスクが小さい投資信託に買い替え予定。値動きにハラハラすることなく積み立て継続。

・40〜60歳

→つみたて投資枠はリスクをおさえ平均点を狙える運用に

例:eMAXS Slim全世界株式(オールカントリー)

・60歳〜

→年間360万円ずつ売却して利益確定。売却した分の非課税枠※でリスクが小さい投資信託を購入。

例:eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)

売却後、翌年に売却額の元本部分が生涯非課税限度額(最大1800万円)として復活