冬野菜といえば、大根。丸ごと買ったほうが断然経済的ですが、大きくてなかなか使いきれないという人は多いのでは? テレビ、雑誌で活躍する人気料理家・藤井恵さんに、「大根」を手軽においしく食べる方法を教わりました。

大根の保存食とアレンジレシピ

甘味が増した冬大根のジューシーなおいしさを堪能できる野菜ストックです。「保存している間に味がなじみ、甘味やうま味が増しているから、いちからつくるよりもずっとおいしい! 野菜を丸ごと買ってもラクに使いきれてしまいます」

●ふろふき大根

火にかけたまま放っておけるので、ご飯づくりのついでにつくっておくと、あとがラク。 

【材料(つくりやすい分量)】

大根 1本(1kg)
昆布 10cm
塩 小さじ1/2
水 5カップ

【つくり方】

(1) 大根は4cm厚さに切り、皮をむく。

(2) 鍋にすべての材料を入れて中火にかける。沸騰したらクッキングシートをかぶせ、ごく弱火で1時間ゆで、そのまま冷ます。

(3) 保存容器に(2)を昆布とゆで汁ごと入れ、冷蔵庫で保存する。

保存期間は冷蔵で1週間

【POINT】

・むいた皮は天日に1〜2時間干して半干しにし、きんぴらや漬物などに。葉はゆでて青みに使うと、余すところなく使いきれます。

・クッキングシートをかぶせて落としブタに。火加減は水面がゆらゆらする程度が目安で
す。

・時間に余裕があれば、皮つきのまま水分がなくなるまでゆでるのもおすすめ。甘味が引き出されて、さらにおいしくなります。

・ゆで汁は煮物やスープに、昆布は刻んで煮物や炒め物などに活用しましょう。

●【アレンジレシピ】大根のシンプルおでん

冬の定番おかずを2種のトッピングで楽しむ。

【材料(2人分)】

ふろふき大根 4切れ
A[しょうゆ、みりん各小さじ1 塩少し だし汁1カップ]
とろろ昆布、ゆずの皮(みじん切り) 各適量

【つくり方】

(1) 鍋に(A)とふろふき大根を入れて火にかけ、煮立ったら弱火で10分煮る。

(2) 器に(1)を盛って煮汁をはり、半量にはとろろ昆布を、残りにはゆずの皮をのせる。

メリットいっぱいの「野菜ストック」を1冊にまとめた『藤井 恵の季節を味わう野菜ストック』(扶桑社刊)。春夏秋冬の旬の野菜はもちろん、一年じゅう手に入りやすい野菜や、乾物などのストックレシピ34点と、アレンジレシピ126点を収録しています。