今年こそはしっかりとお金を貯めたい! と考えている人も多いのではないでしょうか。急な出費に困らず計画的に貯められるようになるためには、年始の段階で、年間で予想される特別支出を事前に予測&把握しておくことが重要。ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子さんと畠中雅子さん、時短節約家のくぅちゃんに9〜12月に予想される出費を教えてもらいました。

<9月>夏休みでゆるんだ財布のひもと気持ちを引き締めて

9月は出費がかさむ月ではないので、早めに貯蓄モードに切り替えを。

「いつまでも夏休み気分が抜けないと、ズルズルと赤字家計に転落するので要注意! 夏休みで緩んだ財布のひもと気持ちをしっかり引き締めて」(塚越さん)

●修学旅行費用

修学旅行代は行き先によってバラつきがあり、数万円〜数十万円程度。

「費用は毎月学校で積み立てますが、キャリーバッグ代やおこづかいも別枠で準備を」(畠中さん)

●敬老の日

→3000〜5000円

贈り物のほかに一緒に食事をする場合には、会食代も予算に入れましょう。

「私は、イベント時の予算は、ポイ活で貯まったポイントを充てるようにしています」(くぅちゃん)

マイボイスコム株式会社「敬老の日の過ごし方に関するアンケート調査(第10回)」今年の敬老の日に関する費用総額より金額のボリュームゾーン

●秋の行楽

敬老の日と秋分の日で、2週連続3連休があるので対策を。

「夏に使ってしまった分、秋のレジャーは近場ですませるなど、お金のかからない楽しみ方を工夫しましょう」(塚越さん)

【ポイント】

ふるさと納税、おすすめは9月

秋のフルーツや新米の季節なので、1回目のふるさと納税はこの時季がおすすめ。

「生ものは一度に届いても困るので、12月末までに分散させて申し込むのがおすすめです」(くぅちゃん)

<10月>体調を崩しやすい時季。医療費に要注意

10月はイベントが少ないので出費は比較的少なめですが、季節の変わり目で体調を崩しがち。

「治療費がかかったり、食事がつくれずにデリバリーや総菜に頼るなど、余計な出費が増えるケースも。体調管理に気をつけて」(塚越さん)

●インフルエンザの予防接種

→3631円

インフルエンザの予防接種はこの時季スタート。

「家族の人数が多い場合は、全員が受けるとなると大きい金額になるので、特別費扱いにして対応しましょう」(塚越さん)

3Hクリニカルトライアル株式会社 生活向上WEB「インフルエンザ予防接種平均価格 全国調査」(2019〜2020シーズン)

●夏服クリーニング

一般的に、中・高校の制服は10月に夏服から冬服に衣替え。

「夏の制服、夫の夏用スーツ、サマージャケットなど家で洗濯できない衣類のクリーニング代を準備して」(塚越さん)

【ポイント】

突発的な出費に要注意

家電の故障、虫が湧く…突発的な出費は必ずあるもの。

「ガタがきているものをリストアップして」(塚越さん)

・家電の買い替え
・シロアリ駆除
・浄化槽クリーニング

<11月>今こそ貯めどき!早めの行動でよりおトクに

涼しくて過ごしやすく、光熱費も安定。イベントも少ないので、家計の点検に最適な月です。

「夏のあいだの家計を見直して、使いすぎた出費を引き締めましょう。年末年始に旅行を計画中の人は、早めの予約がおトク!」(畠中さん)

●冬の衣替え

高額になりがちな冬服は、買い物の計画性がより重要に。

「必要なものをメモしておいて、プロ野球の優勝セールやブラックフライデーなどを狙うのも手です」(くぅちゃん)

●年末年始の旅行の早割

新幹線の「のぞみ」を利用するなら、ネット専用の「早得」がおすすめ。28日前までの予約で割引率アップ。繁忙期は適応外なので、年末年始、早めに休みをとる際に利用を。

「飛行機も早く予約するほどおトクに」(畠中さん)

【ポイント】

セールでの買いすぎに気をつけて

セールが目白押しなタイミング。

「安いからといって買いすぎは本末転倒。日用品もストックがあると使い方が雑になりがちです。本当に必要なものを賢くゲット!」(くぅちゃん)

<12月>年末年始で気持ちが高まり、お金を使いすぎないように

ボーナスが出て気が大きくなる時季。しかもイベントが多く出費がかさむので、家計が苦しくなりがち。

「ボーナスが出たら先に貯蓄に回し、余った分で楽しむようにしましょう。“余った分を貯金”では貯まりません!」(塚越さん)

●クリスマス

「子どもがある程度大きい場合は事前に予算を伝えて、予算内で買えるプレゼントを選ばせるのがベター」(塚越さん)。

ホームパーティをするなら食材や飾りつけ費用の予算立てを。

●お歳暮

→4000〜5000円

夏のお中元リストを参考にしてお歳暮リストを作成し、予算を立てます。

「物価高の影響で例年より予算オーバーになるようなら、削りどころがないかを検討してみて」(塚越さん)

マイボイスコム株式会社「お歳暮に関するアンケート調査(第7回)」お歳暮の平均単価より金額のボリュームゾーン

●冬期講習代

受験生の場合、12月以降は冬期講習だけでなく、受験費用や入学金なども必要に。

「学資保険と貯蓄でそれぞれなにを賄うか、満期時期も考慮しながらプラン立てを」(畠中さん)

2024年の特別支出を予想して金額をまとめよう

月ごとにかかりそうな特別支出を全部書き出して、合計した額が「今年の特別支出予算」です。ボーナスや毎月の積み立てで資金を準備して、計画的に使えば、2024年は貯まる年に!