「年間の支出」を見える化するコツ。2024年秋冬の出費に注意して貯まる家計に
今年こそはしっかりとお金を貯めたい! と考えている人も多いのではないでしょうか。急な出費に困らず計画的に貯められるようになるためには、年始の段階で、年間で予想される特別支出を事前に予測&把握しておくことが重要。ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子さんと畠中雅子さん、時短節約家のくぅちゃんに9〜12月に予想される出費を教えてもらいました。
<9月>夏休みでゆるんだ財布のひもと気持ちを引き締めて
9月は出費がかさむ月ではないので、早めに貯蓄モードに切り替えを。
「いつまでも夏休み気分が抜けないと、ズルズルと赤字家計に転落するので要注意! 夏休みで緩んだ財布のひもと気持ちをしっかり引き締めて」(塚越さん)
●修学旅行費用
修学旅行代は行き先によってバラつきがあり、数万円〜数十万円程度。
「費用は毎月学校で積み立てますが、キャリーバッグ代やおこづかいも別枠で準備を」(畠中さん)
●敬老の日
→3000〜5000円
贈り物のほかに一緒に食事をする場合には、会食代も予算に入れましょう。
「私は、イベント時の予算は、ポイ活で貯まったポイントを充てるようにしています」(くぅちゃん)
マイボイスコム株式会社「敬老の日の過ごし方に関するアンケート調査(第10回)」今年の敬老の日に関する費用総額より金額のボリュームゾーン
●秋の行楽
敬老の日と秋分の日で、2週連続3連休があるので対策を。
「夏に使ってしまった分、秋のレジャーは近場ですませるなど、お金のかからない楽しみ方を工夫しましょう」(塚越さん)
【ポイント】
ふるさと納税、おすすめは9月
秋のフルーツや新米の季節なので、1回目のふるさと納税はこの時季がおすすめ。
「生ものは一度に届いても困るので、12月末までに分散させて申し込むのがおすすめです」(くぅちゃん)
<10月>体調を崩しやすい時季。医療費に要注意
10月はイベントが少ないので出費は比較的少なめですが、季節の変わり目で体調を崩しがち。
「治療費がかかったり、食事がつくれずにデリバリーや総菜に頼るなど、余計な出費が増えるケースも。体調管理に気をつけて」(塚越さん)
●インフルエンザの予防接種
→3631円
インフルエンザの予防接種はこの時季スタート。
「家族の人数が多い場合は、全員が受けるとなると大きい金額になるので、特別費扱いにして対応しましょう」(塚越さん)
3Hクリニカルトライアル株式会社 生活向上WEB「インフルエンザ予防接種平均価格 全国調査」(2019〜2020シーズン)
●夏服クリーニング
一般的に、中・高校の制服は10月に夏服から冬服に衣替え。
「夏の制服、夫の夏用スーツ、サマージャケットなど家で洗濯できない衣類のクリーニング代を準備して」(塚越さん)
【ポイント】
突発的な出費に要注意
家電の故障、虫が湧く…突発的な出費は必ずあるもの。
「ガタがきているものをリストアップして」(塚越さん)
・家電の買い替え
・シロアリ駆除
・浄化槽クリーニング
<11月>今こそ貯めどき!早めの行動でよりおトクに
涼しくて過ごしやすく、光熱費も安定。イベントも少ないので、家計の点検に最適な月です。
「夏のあいだの家計を見直して、使いすぎた出費を引き締めましょう。年末年始に旅行を計画中の人は、早めの予約がおトク!」(畠中さん)
●冬の衣替え
高額になりがちな冬服は、買い物の計画性がより重要に。
「必要なものをメモしておいて、プロ野球の優勝セールやブラックフライデーなどを狙うのも手です」(くぅちゃん)
●年末年始の旅行の早割
新幹線の「のぞみ」を利用するなら、ネット専用の「早得」がおすすめ。28日前までの予約で割引率アップ。繁忙期は適応外なので、年末年始、早めに休みをとる際に利用を。
「飛行機も早く予約するほどおトクに」(畠中さん)
【ポイント】
セールでの買いすぎに気をつけて
セールが目白押しなタイミング。
「安いからといって買いすぎは本末転倒。日用品もストックがあると使い方が雑になりがちです。本当に必要なものを賢くゲット!」(くぅちゃん)
<12月>年末年始で気持ちが高まり、お金を使いすぎないように
ボーナスが出て気が大きくなる時季。しかもイベントが多く出費がかさむので、家計が苦しくなりがち。
「ボーナスが出たら先に貯蓄に回し、余った分で楽しむようにしましょう。“余った分を貯金”では貯まりません!」(塚越さん)
●クリスマス
「子どもがある程度大きい場合は事前に予算を伝えて、予算内で買えるプレゼントを選ばせるのがベター」(塚越さん)。
ホームパーティをするなら食材や飾りつけ費用の予算立てを。
●お歳暮
→4000〜5000円
夏のお中元リストを参考にしてお歳暮リストを作成し、予算を立てます。
「物価高の影響で例年より予算オーバーになるようなら、削りどころがないかを検討してみて」(塚越さん)
マイボイスコム株式会社「お歳暮に関するアンケート調査(第7回)」お歳暮の平均単価より金額のボリュームゾーン
●冬期講習代
受験生の場合、12月以降は冬期講習だけでなく、受験費用や入学金なども必要に。
「学資保険と貯蓄でそれぞれなにを賄うか、満期時期も考慮しながらプラン立てを」(畠中さん)
2024年の特別支出を予想して金額をまとめよう
月ごとにかかりそうな特別支出を全部書き出して、合計した額が「今年の特別支出予算」です。ボーナスや毎月の積み立てで資金を準備して、計画的に使えば、2024年は貯まる年に!