今、ホテルでひとり時間を満喫する方が増えています。なかでもビジネスホテルに宿泊する「ビジホステイ」を楽しみ、その様子を投稿しているYouTubeチャンネル「酒飲み独身ぴや子の宿泊記」が人気となっています。ビジホの客室で豪快に飲み食いしながら、心の内をつぶやく姿が多くの視聴者の共感を呼んでいる、ぴや子さん。今回は、ぴや子さんにひとりビジホステイの楽しみ方を教えてもらいました。

ぴや子さん流・ビジホの選び方と楽しみ方

―― ぴや子さんの動画投稿を見て、「ビジホに泊まりたい!」という方も増えていると思います。ぴや子さんは、どんなところをポイントにビジホを選んでいますか?

【写真】最近一気に増えたウェルカムドリンクサービス

ぴや子さん(以下、ぴや子):やはり、宿泊料金のチェックは必須ですね。このところ値上げ傾向にありますが、どんなに高くても1泊シングル15000円までと決めています。そのうえで欠かせないのは「大浴場」と「朝食」。大浴場に関しては、サウナがついていたり、湯上りドリンクやアイスの提供など、ホテルによって設備やサービスがかなり違いますから事前サーチは必須ですね。朝食も、品数は少ないけれど味や質がいい系、種類もボリュームもたっぷり系など、口コミ情報をじっくり読み込んで把握しておくのをおすすめします。立地や雰囲気は重視しますが、私は部屋の広さにはそこまでこだわりません。

ぴや子:もしレディースルームやフロアがあるなら、ぜひそちらで。インテリアがおしゃれ、夜景がきれいに見えるなど、優遇度が高い部屋が多いんですよ。アメニティの充実はもちろん、人気ブランドのドライヤーやヘアアイロンが置かれていることも。いずれにしても、出張時のように慌てて探す必要もないので、いろいろなホテルをじっくり比較検討して決めています。この作業も結構楽しいものですよ。

―― 持っていくといいものはありますか?

ぴや子:スマホさえあればなんとかなるのがビジホですが、私はスペシャル気分を高めるために、“ちょっといい”シートパックや大浴場がない場合は入浴剤を持参しています。あとは、ゲーム機ですね。ひとり暮らしの自宅と変わらない行動だとしても、不思議と新鮮な気分になれるのがホテルステイのスゴイところ。あ、あと備えつきのパジャマの事前チェックもお忘れなく! ガウンタイプのものが大半なので、セパレートタイプが好きな私はパジャマズボンを持参するようにしています。

―― ぴや子さんは、ホテルに到着してからどんなふうに過ごしていますか?

ぴや子:まずは、フロントエリアで、設備やサービスをチェックします。「ご自由にお持ちください」とあるアメニティコーナーや、枕などの貸し出しサービスがあると、ワクワクしちゃいますね。

ぴや子:部屋に入ってたら主に水回りなどをひととおりチェックしたら、シーツをなでなでします(笑)。洗い立てのノリがついてパリッとしたシーツは、家ではなかなかできないので見ても触れても贅沢な気分にしてくれますからね。そのあと大浴場に向かい、一息ついたらコンビニで買っておいたお酒とつまみ、ごはんやおやつなどで、部屋飲みスタートです。

●ビジホならではの規模感と、かゆいところに手が届くサービスに注目!

―― おお、満喫されていますね。ホテルの近所で飲んだり食べたりはしないのですか?
ぴや子さん:地方や海外で「旅行」として泊まる場合は別ですが、都内近郊のビジホステイなら、コンビニやフードチェーンのテイクアウトが多いです。普段はスーパーでお総菜ですが、このときだけは節約や節制を忘れて、ひたすら自分に甘く過ごすと決めているので。コンビニ飯なら、しょっぱいものから甘いものまで好きに買ってプチぜいたく気分を味わいます。飲む前にお風呂に入ってスキンケアもすませておくのは、酔って寝落ちしてもいいようにです(笑)。

―― あらためてビジホの魅力を教えてください。

ぴや子さん:なんと言っても、庶民の「かゆいところ」に手が届くサービスと、規模が小さいぶん気後れせずふるまえるところでしょうか。柔軟に対応してもらえるところもうれしいですよね。また、即席でイベントコーナーがつくられていたり、どのホテル独自のサービスが展開されたりと、同じチェーンでも個性が感じられるところも好きです。

ぴや子:ウエルカムドリンクのサービスやフリーのドリンクバー設置なども、ここ最近で一気に増えた気がします。そういう試みというか、ホテルの努力を見るのも楽しいんですよね。シティホテルも好きだけれど、ビジホならではのこじんまりと落ち着いた感じと、お得を実感できる十分すぎるほどの満足感からは、もう離れられません!

 

『日本全国オトナのごほうびビジホ旅』(ワニブックス刊)では、ぴや子さんの全国47都道府県ビジホガイドが紹介されています。