来年こそはしっかりとお金を貯めたい! と考えている人も多いのではないでしょうか。急な出費に困らず計画的に貯められるようになるためには、年間で予想される特別支出を把握しておくことが重要。ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子さんと畠中雅子さん、時短節約家のくぅちゃんに1〜4月に予想される出費を教えてもらいました。

<1月>年始は浪費しがちな時季。正月気分は10日まで!

年末からなにかとイベントが続き、また初売りセールや外食などでダラダラとお金を使いがちな時季。

「正月気分は10日までと決めて、通常の生活に戻しましょう。家計簿を新しくして心機一転、貯まる家計を目指して」(塚越さん)

●お年玉

親せきづき合いが密だったり、お年玉をあげる人数が多い場合は出費が多くなるので、予算立てをしっかりと。

「親同士で子どもの学年に合わせた金額を決めておく手も」(塚越さん)

●受験料

高校の場合、受験数は2〜3校程度で、公立は費用も割安。

「大学の受験料は、私立で1校3万円以上。何校も受けるため、30万円以上かかる場合も。受験数を予想して備えて」(畠中さん)

・高校の受験料

公立受験料/1校:2200円
私立受験料/1校※:1万6421円

文部科学省「令和4年度私立高等学校等の受験料平均額」より

・大学の受験料

大学入学共通テスト※1
 2教科以下:1万2000円
 3教科以上:1万8000円
国公立2次試験/1校※2:1万7000円
私立一般入試/1校:3万〜3万5000円

1 大学入試センター「令和6年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項」より

2 文部科学省「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」より

<2月>暖房費対策はマスト。子どもの入学準備も

寒さが厳しい2月は光熱費の負担が大きくなります。

「暖房代がかかる2月と、冷房代がかかる7月、8月の光熱費は、オーバーする分を特別費として予算立てしておくのがおすすめ。赤字防止対策になります」(塚越さん)

●入学準備代

試験に合格して入学が決まると、初年度学生納付金(授業料、入学料、施設設備費の合計)の支払いが必要。

「2〜3月が期日の学校が多いので、早めに準備を」(畠中さん)

・高校入学に必要な金額

公立※:6万3259円
私立※:35万4784円

文部科学省「子どもの学習費調査」を基に、編集部で試算

・大学入学に必要な金額

国立※1:81万7800円
私立(文系)※2:118万8991円
私立(理系)※2:156万6262円

1 文部科学省「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」より

2 文部科学省「令和3年度私立大学等入学者に係る学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」より

【ポイント】

→確定申告の必要があるかを確認

「源泉徴収票」を受け取ったら去年の所得税額を確認しましょう。

「医療費控除など、確定申告で戻ってくるお金がないかも確認を」(塚越さん)

<3月>高校生・大学生の子どもへの金銭援助は慎重に

卒業生がいる家庭では、春休みは免許合宿や卒業旅行で特別費がかさみます。

「バイト代でどこまで出させるか、親がいくら援助するか、子どもとよく話し合いましょう。自分のお金を使った方が、子どももムダにしません」(畠中さん)

●免許合宿代

春休みに運転免許をとる子どもは多く、短期間で取得できる免許合宿が人気。

「教習所に通うより安いとはいえ、春休みはハイシーズンで料金が高く、25〜35万円は必要」(畠中さん)

●春の衣替え

クリーニング代がかさむコートやダウンなどは、何着あるか確認して、費用を見積もっておくと安心。

「宅配クリーニングは、価格が手頃で保管も頼めておすすめ」(畠中さん)

●卒業旅行援助代

人気の旅行先は、高校生はテーマパーク、大学生は海外。

「大学生にはおこづかいを手渡す程度で、旅費はバイト代から出させましょう。早めにその旨を伝えて準備させて」(畠中さん)

【ポイント】

→楽天スーパーSALEも生活に上手に利用して!

不定期開催の楽天スーパーSALEは割引率が高かったり、クーポンを出す店舗が多いのが魅力。

「近年は3・6・9・12月開催が多め。買いまわりをするとSPUもついておトク」(くぅちゃん)

<4月>新生活スタートの時季。なにかと物入りに

学校関連の準備費用は新入学時だけではなく、学年が上がる場合も上履きや体操着などの購入費がかかります。

「仕事関連では転勤や異動が多い時季。新生活スタートに伴う出費は事前に予算立てしておきましょう」(塚越さん)

●大学生(自宅生)の新生活の準備費用

→39万2400円

新生活に必要な生活用品をそろえるとなると、かなりの出費に。

「大学入学時には授業で使うパソコン代などがかかります。仕送りが必要になるケースも。十分予算を確保して」(塚越さん)

全国大学生活協同組合連合会「保護者に聞く新入生調査」(2022年)より教科書・教材購入費用、生活財購入費用、その他費用の合計

●大学生(一人暮らし)の新生活の準備費用

→112万7200円

金額の内訳は、部屋探し費用(敷金等含む)+新生活用品購入費用などの全国平均。

「地域でバラつきがあることを考慮して準備を。別途引っ越し代も必要」(畠中さん)

全国大学生活協同組合連合会「保護者に聞く新入生調査」(2022年)より教科書・教材購入費用、住まい探し費用、生活財購入費用、その他費用の合計

●通学定期代

学生がいる家庭では、通学定期代がかかるケースも。

「学割が適用されるとはいえ、半年分の定期代はかなりの金額に。4月と10月は通学定期代を特別費として確保して」(塚越さん)

【ポイント】

→支払い月が家庭ごとに異なる特別支出にも注意

下記の出費が発生する月は各家庭によって異なります。該当する月に記入して、予算化しておきましょう。

・誕生日
・生命保険
・地震・火災保険
・自動車保険