賃金の未払いで注目されたマックスアルファ(11月破産)の関係会社

 (株)エフ・エフ・アルファ(TDB企業コード:226000931、資本金5000万円、東京都渋谷区神泉町8-16、登記面=東京都新宿区西新宿4-32-13、代表牧川亮氏)は、11月27日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 申請代理人は、本多一成弁護士(東京都千代田区平河町2-7-5、TF法律事務所、電話03-6206-1348)。監督委員には幸村俊哉弁護士(東京都千代田区丸の内3-3-1、東京丸の内法律事務所、電話03-3213-1081)が選任されている。

 当社は、2010年(平成22年)8月に(株)プラスアルファ(TDB企業コード:989904040)の関係会社として設立された飲食店。和食事業として都内で淡路島の食材を活用した直営店「淡路島と喰らえ」や「島の恵みと喰らえ」など3店舗を運営するほか、ウェルネス事業として「薬膳レストラン10ZEN」「ワーキングホリデー・コネクション」の2店舗を展開。このほか、セントラルキッチン事業やフランチャイズ事業を手がけ、2018年12月期には年売上高約11億5800万円を計上していた。

 しかし、設立当初から1カ月おきに新規出店を予定していたところ、東日本大震災が発生。その影響で想定していた売り上げに届かないなか、出店を止められず赤字となっていた。また、(株)プラスアルファと関係会社のマックスアルファ(株)(TDB企業コード:960281839)が人材派遣業で売掛金の入金が給与支払いの後になってしまうため、資金繰りが厳しいときはグループ間で資金を融通していた。近年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により店舗を閉店する事態に陥り業況が悪化し、2021年12月期の年売上高は約5億9300万円にダウン。(株)プラスアルファとマックスアルファ(株)からの借り入れが増加するなか、マックスアルファ(株)が社会保険料の滞納が続き、預金を差し押さえられていた。こうしたなか、同社で派遣スタッフに対する賃金の未払いが生じる事態が発生。このことがSNSなどに多数書き込まれるなど信用不安が拡大し、(株)プラスアルファとマックスアルファ(株)が11月10日に破産手続き開始決定を受けたことで当社の信用も収縮し、資金繰りが悪化したため、法的手続きによる再建を目指すこととなった。

 負債は債権者約120名に対し約18億7900万円。

 なお、店舗は現在も営業を継続中で、スポンサーとの間で基本合意を締結している。