118年前の「国木田独歩」に宛てたフランス人社長からの手紙「私たち、時代より先に、いってきます」

国木田独歩(くにきだ・どっぽ)という人を知っているだろうか。小説家として知られる国木田は日露戦争中の1904年から1905年にかけて、写真を主体とした雑誌を日本で先駆けて創刊したジャーナリストでもあった。1906年、35歳の時には12種類もの定期刊行物を発行。その中で現在も続いている唯一の雑誌が1905年に発刊した『婦人画報』だ。



大隈重信が発刊の重要性を綴った創刊号の『婦人画報』には、活き活きと学び、運動会に参加する日本の女学生や、西欧の女性が男性の隣で堂々と振る舞う社交の写真が並ぶ。社会で活躍する新しい日本人女性像を求める声が広がりつつあった世の中の動きを瞬時に捉え、美しい写真やイラストが載った紙面を通じてその動きをさらに加速させようとした国木田は、先見性があったと言えるかもしれない。そこから118年後の現在。

「女性に参政権がなく、社会進出もまだ十分に果たされていない時代に、あなたが創刊した『婦人画報』は、いつの時代も女性の背中を押し続けてきました。明治から昭和初期、与謝野晶子さんはオピニオンリーダーとして女性の立場から筆をふるい、戦後になると多くの女性作家を輩出する場になりました」
「私たちも、あなたの情熱を受け継ぎ、「出版」や「メディア」という枠をも超えて、(中略)世の中に新しい驚きを届けたいと思っています」
「ありがとう、国木田独歩さん。私たち、時代より先に、いってきます」




これは、現在『婦人画報』を刊行しているハースト婦人画報社のフランス人社長 ニコラ・フロケ氏から国木田独歩へ宛てた手紙の一部。「拝啓 118年前の国木田独歩様」と題されたこの手紙は、産声をあげたばかりの『婦人画報』の次の発刊に向けて奔走する国木田にあてたものだ。

その手紙には彼への感謝の気持ちと、その精神を引き継ぎ未来に向けた決意が綴られている。手紙の全容は11月13日から12月3日の間、渋谷駅構内、都内22か所のバス停や、同社雑誌、日本経済新聞、WWDJAPANなどで見ることができる。

ブランドムービーは、人気声優の細谷佳正さんがナレーションを担当。




「新しい何かを始める時、他者の為、社会の為になるという信念はとても力強く、それが新しい価値観を世に生み出してきたのかもしれません。創刊当時、社会的立場が弱かった女性の背中を押すという、国木田独歩の信念が、今も途絶えず受け継がれているのだということに、ただ感動しました」


とは、細谷さんのコメント。もしこの手紙を見かけたら、時代と向き合い新しいことに果敢に挑戦してきた若きジャーナリスト国木田独歩に思いをはせてみるのも良いかもしれない。

・拝啓 118年前の国木田独歩様/ハースト婦人画報社

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