アメリカのフロリダ州にある学校で、子どもがスプラッター・ホラー映画の「プー あくまのくまさん」を視聴し、保護者が抗議したと報じられました。学校はこの問題を認識したとの声明を発表し、映画を見てショックを受けた子どもにカウンセリングを実施したと述べました。

Parents horrified after 'inappropriate' horror movie shown at Miami Springs charter school - CBS Miami

https://www.cbsnews.com/miami/news/parents-horrified-after-teacher-shows-inappropriate-movie-at-local-school/

Winnie-the-Pooh Horror Movie Shown to Children in Florida School | Miami New Times

https://www.miaminewtimes.com/news/winnie-the-pooh-horror-movie-shown-to-children-in-florida-school-18006345

「プーさん」というと、多くの人はディズニーのアニメーション作品やそのキャラクターを思い浮かべるかもしれませんが、実は1926年に発表された児童小説の「クマのプーさん(原題:Winnie-the-Pooh)」がオリジナルです。この原作小説が2022年に著作権が切れてパブリックドメインになったことから、2023年には「プー あくまのくまさん(原題:Winnie-the-Pooh: Blood and Honey)」が公開されました。

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「プー あくまのくまさん」は、はちみつが好きなかわいいクマだったプーさんが、大学に進学した親友のクリストファー・ロビンに見捨てられたことで凶暴化し、ピグレットとともに「100エーカーの森」の山小屋に泊まった女子大生たちを次々と血祭りに上げるという内容の映画です。作中には、プーさんとピグレットが犠牲者の頭をハンマーでたたき割ったり、首を切ったり、まき割り機に入れて殺害したりするという生々しい殺人シーンがあるとのこと。

とても子どもに見せたい映画ではありませんが、フロリダ州マイアミスプリングスにあるK-12(幼稚園児から12歳まで)のチャータースクールであるAcademy for Innovative Educationで2023年10月2日に、算数の教師が4年生の生徒に約20分〜30分間「プー あくまのくまさん」を見せてしまいました。



by Jazz Guy

保護者のミシェル・ディアス氏は、4年生の双子の子どもが映画を見てトラウマを負ったと憤慨し、「学校から完全に見捨てられた気分です。中には『映画を止めて』『こんなの見たくない』と言っている子どもたちもいましたが、教師は映画を止めませんでした」と述べました。

ディアス氏によると、視聴する作品として「プー あくまのくまさん」を選んだのは子どもたちだったとのことですが、教師が映画の内容をよく吟味して不適切な作品が流されないように注意すべきだったとディアス氏は指摘しています。

「プー あくまのくまさん」のレーティングは「NR(Not Rated)」でR指定ではないそうですが、これは単に審査を受けていないだけであって、子どもが見ても問題ないという意味ではありません。

学校の責任者であるヴェラ・ハーシュ氏は、アメリカのメディア・CBS Newsに対し、「当校で2023年10月2日に、4年生に対してホラー映画の一部分が上映されたことを認識しました。当校の管理部門は、速やかにこの問題について教師と直接話し合い、生徒の安全と福利を守るために適切な措置を講じました。私たちは積極的に生徒を観察しており、すでに精神衛生カウンセラーと校長が問題を訴えた子どもと面談しました」と述べました。

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