KRY山口放送

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 山口フィナンシャルグループは、山口銀行田布施支店に勤務していた元行員(30)が、顧客からあずかったおよそ1700万円を着服していたと発表しました。

 山口フィナンシャルグループによりますと、元行員は去年8月からことし5月までの間に、当時担当していた12の個人と法人から社内ルール上、必要な事務手続きを経ずに現金1722万円をあずかり着服していたということです。社内システムでは通常、通帳と預かった現金を登録することになっているところ、元行員は通帳のみを登録し、記録上、現金を預かっていないように見せかけていたということです。
 
 ことし7月、「預けた金がまだ入金されていない」との顧客からの問い合わせを受けて調査した結果、着服が発覚したもので、金は競馬や競輪、自身の借り入れの返済などにあてていたということです。

 一時的に着服した後に弁済したものもあり、実質被害額は1197万円だということです。被害額は、山口銀行が全額返済した後、山口銀行には、元行員の親族から全額弁済されているということです。

 山口銀行では、この行員を懲戒解雇処分としています。

 山口フィナンシャルグループでは、発覚後、速やかに関係機関に報告するとともに、警察にも相談しているとしています。また元行員以外の営業担当者が担当する顧客との取り引きについても類似の方法による不正な取り引きが無いか、全店で調査確認を行っていくとしています。

 山口フィナンシャルグループでは「信用を第一とする金融機関として、このような事態を招きましたことを役職員一同、深く反省するとともに、被害にあわれたお客様をはじめ、日頃より当社グループをご愛顧いただいておりますお客様、地域の皆さま、ならびに株主の皆さまに多大なご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます」「今回の事態を重く受け止め全役職員が一丸となって信頼回復と再発防止に向けて取り組んでいく」とコメントしています。