後悔しない『インターナショナルスクール』の選び方。学校によってこんなにも違う!
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そんな忙しい読者に向けて、東カレWEB編集部が、教養系のYouTube動画をテキストで解説。
知識を集めて、自分の引き出しにストックすると見える景色が変わってくる。隙間時間に、サクサク効率的に学習しよう!
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今回から、数回にわたり取り上げるテーマは、「インターナショナルスクール」。
初回は、そもそもインターナショナルスクールって何?という基本から、わかりやすく解説します。
参考にしたのは、こちらの動画
日本のインターナショナルスクールの情報を中心に、英語教育・バイリンガル教育についてリアルな情報を発信している「インターナショナルスクールch」
YouTube:インターナショナルスクールch
X:@InterSchoolch
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インターナショナルスクールって、そもそも何?
そもそも、インターナショナルスクールとは何なのか。
国公立や私立の他の学校と何が違うの?というところから確認していく。
文部科学省のホームページには、「一般的には主に英語により授業が行われ、外国人児童生徒を対象とする教育施設であると捉えています」とある。
そして、「法令上の特段の規定はない」と書かれている。
ちょっとわかりにくいので、インターナショナルスクールを紐解くために、設立された経緯からみていく。
インターが設立された経緯
インターナショナルスクールは、もともとは「駐在などで日本に住んでいる外国人の子どもが通う学校」として設立された。
だから、生徒は外国人が多かったし、日本人で通っている人は、帰国子女が主だった。
しかし、グローバル化が進み、英語の必要性が高まってきた1990年代以降、帰国子女ではない日本人も多く通うようになる。
小学校に上がる前からインター系の幼稚園などに通わせる日本人家庭が増え、そのまま小学校もインターで学ばせたいと思う親が増えた結果だ。
ちなみに、ブラジル人学校、中華学校、朝鮮学校などは、その国や民族の教育理念を教えているので、インターナショナルスクールではなく『ナショナルスクール』という。
インターナショナルスクールって、義務教育違反?
インターナショナルスクールに通う日本人が増えているが、実は、インターに通わせると、義務教育違反になるという話を聞いたことがあるだろうか。
学校には、下記の3種類がある。

インターナショナルスクールの中には、「一条校」として認められていない学校も多くあり、学校によっては「専修学校」「無認可校」となる。
つまり、一条校ではない、インターナショナルスクールに、日本人が自分の子どもを通わせた場合、保護者は、義務教育を受けさせる義務に違反していることになる(学校教育法第17条第1項、第2項より)。
したがって、インターの小学部を卒業したあと一条校の中学に進学したいと思っても、日本の小学校の教育課程を終えていないため、入学できないということになる。
このような事態をさけるため、子どもを公立の小中学校に在籍させておきながら、インターに通わせている親もいるようだ。
入学式と卒業式だけ日本の公立校に行って、普段はインターに通わせているという話も聞く。
インターに通わせる場合、途中から進路変更をする可能性も考慮して、学校選びをする必要が出てくる。

どんな授業をしているの?
実際インターナショナルスクールは、どんな授業を行っているのか。
インターナショナルスクールは、文部科学省の学習指導要領に従う必要がないので、独自のプログラムを組めるのが特徴だ。
日本の教育(一条校の場合)は、学習指導要領が変わらないと教育内容を大きく変えられない。
それに対して、インターナショナルスクールは、世界の教育の流れや情勢などを鑑みて、教育カリキュラムを自由に組むことができるのが、メリットだ。
そのため世界標準の最先端の教育を受けることができる。それが、インターの人気が高まってきている理由の1つだと思う。
例えば、調布市にある『アメリカンスクール・イン・ジャパン』は、プログラミングを1980年代から取り入れていた。
世田谷区にある『セント・メリーズ・インターナショナル・スクール』は、国際バカロレアの資格課程を1979年に導入し、日本でも国際バカロレア初期から採用しているスクールだ。
最近になって、日本の学校でもプログラミングや国際バカロレアが取り入れられるようになったが、インターナショナルスクールでは、10〜20年くらい早く取り入れていたのが現状である。
また、教育内容が最先端ということで、インターナショナルスクールの人気は日本だけではなく、世界で高まってきている。
特に、インド、UAE、インドネシア、マレーシア、シンガポールなどアジア諸国でインターナショナルスクールが増加している。
人口が急増している高度経済成長を続けるアジア諸国は、公教育の普及と同時に富裕層が増え、富裕層向けのインターナショナルスクールが次々と設立されている。
また、資源国では、海外からの駐在員と同時に自国民のインターナショナルスクールの学費も国が負担することが多く、インターナショナルスクールが増えている。
世界的なインターナショナルスクールの調査会社のISC Researchによれば、10年前と比較し、2023年度は、インターの学校数、生徒数、教職員数ともに50%以上の成長率で推移している。
そして、2030年までに世界のインターの総数は現在の2倍に増えると予測されている。
インターナショナルの学費は、なぜ高い?
インターに通わせたくても、学費が高いことがネックとなる人も多いだろう。
学校や地域によっても違うが、平均して年間200万くらいで、私立小学校の学費の約2倍だ。

学費が高い要因は、主に2つある。
1つ目は、カリキュラムが自由に選べるという点だ。それはメリットとなる反面、学校独自でカリキュラムを開発し採用するので、教科書や施設などは自分たちで用意する必要があり、その分学費は高くなる。
2つ目は、文部科学省に認められた学校ではないので、公的な補助が少ない分、学費が高くなるというのが要因。国は、教育プログラムに口を出さないかわりに補助金もほとんど出さないということだ。
ただ、最近は国や地方自治体もインターナショナルスクールに積極的に補助金を出し始めている。
教育熱心な外国人や家族を受け入れることにより、経済を活性化させるメリットもあるからだ。
例えば、『幕張インターナショナルスクール』『インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢』『ぐんま交際アカデミー』『沖縄アミークス インターナショナルスクール』などは、インターナショナルスクールだが一条校の位置づけだ。
このように、一条校としての位置づけの新設のインターナショナルスクールも増えてきた。
一条校のインターナショナルスクールは、特区などを活用し、地方自治体から私学助成金を受けているため年間250万円前後の老舗インターナショナルスクールより学費が安くなっている。
とはいっても、一条校のインターの学費は、年間100万円以上と他の私立の学校と比べて高い場合が多い。
都内にあるインターナショナルスクールの特徴
都内にあるインターの中でいくつかピックアップして、特徴ごとにカテゴライズしてみた(インターナショナルスクールch.独自で調べたもののため、詳細は各校のHP等でご確認ください)。

*動画をもとに、東カレ編集部で調査し作成したものとなります(2023年8月時点)
黄色マーカーは、国際バカロレアの認定校だ。その学校のすべての学年において認定されているわけではないが、小学校、中学校、高校のいずれかで認定があれば印がついている。
まず始めに、老舗のインターを見ていく。
老舗校は、外国人駐在員の子弟のための教育機関として、外国人コミュニティーが中心となり創立されたインターで、かつ日本インターナショナルスクール協議会(JICS)加盟校を示す。(JICS、HPより)
これらの学校は、?駐在する外国人を対象に設立され、?外国人コミュニティーが理事会に入り運営している、?有名海外大学への進学率が高い、といわれている。
これらのインターの多くは、歴史的に旧米軍基地に付属したアメリカンスクールを母体としているため、中高生になるとスポーツチームやパフォーマンス活動が活発になり、いくつかの老舗インターとの合同の合宿や大会が開催されている。
ただ、これらのインターは、外国人駐在員のために創立された経緯があり、両親共に日本人または、両親が英語を話せない場合は、入学の倍率が上がったりするといわれている。
というのも、日本人は、国公私立と通える学校が数多くあるが、日本に住む駐在員にとって、英語で学べるスクールがあることは、重要な転勤要件となる。
そのため、外国人のためにギリギリまで席を確保する必要があるからだ。
老舗校のなかで、男女別学なのは、男子校の『セント・メリーズ・インターナショナル・スクール』、女子校の『清泉インターナショナルスクール』と『聖心インターナショナルスクール』だ。

次に、イギリス系のインターナショナルスクールについて見ていく。
老舗校の中でイギリス系の教育を取り入れているのが、『ブリティッシュスクール・イン 東京』で、麻布台ヒルズに新キャンパスを新設したことでも有名だ。
その他、イギリス系の教育を取り入れているのが、三鷹市にある『ムサシインターナショナルスクール』、板橋区にある『キャメロットインターナショナルスクール』、そして千代田区にある『フェニックスハウスインターナショナルスクール』だ。
イギリスの教育方針の特徴としては、?学年を横断した縦割り班活動に力を入れている、?国語力・表現力の強化、?芸術面の取り組みに積極的、などがあげられる。
カナダの教育プログラムを取り入れているのが、『カナディアン・インターナショナルスクール』。
カナダは、世界から移民を受け入れる多民族国家のため、多様性理解を土台としているが、アメリカ式の教育を採用している学校が多く、アメリカの大学とのつながりが強い傾向にある。
日本人が入りやすい学校は、比較的新しい学校が多い傾向にある。新設校は、最近人気のSTEM(科学、技術、工学、数学の教育分野の総称)教育などを取り入れるなど、新しい角度から授業を構成しているのが魅力的だ。
『ケイ・インターナショナルスクール』は、日本人の入学は可能だが、国際バカロレアの平均スコアが高く、かなり高い学力が求められる。そのため、国籍に関係なく入るのが難しい学校の1つ。
インターナショナルスクール以外でも、日本の一条校でありながら高いレベルの英語力を前提に授業が行われている学校もいくつかある。
『渋谷教育学園渋谷/幕張』、『東京都立国際高等学校』、『東京学芸大学附属国際』、『広尾学園』、『玉川学園』などだ。
これらの学校は中学受験の際に、英語のテストや英語での面接が行われることもある。国際バカロレアの認定校も多く、独自性を持ちながらもバランスの取れたカリキュラムで授業が成り立っている。
インターナショナルスクールといっても、このように学校ごとに様々な特徴がある。
インターを検討している方は、家庭の教育方針や将来の進路などからどの学校にするか選択するとよいだろう。
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