写真:つのだよしお/アフロ

 ビッグモーターの不祥事が止まらない。今度は、公正取引委員会が下請法違反で調査を始めたと、9月2日に各社が報じている。同社が、下請業者に対して優越的な立場を利用して、店舗の草むしりをさせたり、同社での車検を強要するなどの行為が確認されているという。

 また8月31日には、ビッグモーターの29歳男性社員が、暴行容疑で京都府警に現行犯逮捕されている。男性社員は同日、訪問先でライバル業者の男性と鉢合わせて口論になり、突き飛ばした疑いがもたれている。警察の調べに対し「相手のスマホをつかんだだけで暴力は振るっていない」と供述しているという。

 実は、その事件が起きた当日、ビッグモーターの和泉伸二社長が社員に向けて送ったメールの内容が明らかになり、話題となっている。

「和泉社長はメール冒頭で、社員に迷惑をかけていることを謝罪し、被害者への賠償のため損害保険会社と協議を重ねていると現状を説明していますが、その一方で、各店舗に対し、売上げの上積みを求めているのです。

 社員の収入の大きなウェイトを占めるマージン(歩合給)の補填を継続するため、販売店1店舗あたり500万円の上積みが必要だとし、『全員で会社を守り未来に繋げるしかありません。ここからは存続をかけた本気の戦いがはじまります』と訴えています。

 しかし、ビッグモーターは不祥事発覚から売上げも客足も激減したと言われており、これはかなり無理難題と思われます。メールを送った当日に営業社員が逮捕されたこともあり、SNSには、多くの批判が寄せられています」(週刊誌記者)

 実際、「X」には、

《理不尽なノルマが原因だったのにまだノルマの話?》

《いや売上が厳しいから歩合分を当面補償するって話だったでしょ。なのに500万売上増やしてっておかしいやろ》

《また無茶な要求したら、現場は不正する方法考えだすんじゃないの?同じ事の繰り返しだな》

 など、呆れる声が多数見られる。

 街路樹の問題もほぼ毎日のように報じられ、多数の自治体から告発されているビッグモーター。問題は底なし沼となり、《不正の百貨店》とまで揶揄されるが、はたして「存続をかけた本気の戦い」の行方は――。