ガンダムのアムロ・レイとの出会いにより、役作りの幅が広がったと古谷氏。アニメの声優っておもしろい、自分も活かせるし自分が求められている世界だと思えたという

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「『世の中のリアル』を伝える」をメインテーマに、学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校・S高等学校の生徒達に向けた「学園生のための特別授業」を開催。第1回目の言語学者・金田一秀穂先生に続き、第2回目は声優・ナレーターの古谷徹氏を招き実施された。会場でのリアル受講者からは熱い質問や相談も飛び交い、感動的な盛り上がりを見せた。

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古谷氏は授業の冒頭で、これまで自身が演じてきた人気キャラクター役になりきって名セリフで挨拶。「名探偵コナン」の安室透役にはじまり、「ONE PIECE」のサボ役、「機動戦士ガンダム」のアムロ・レイ役、「巨人の星」の星飛雄馬役と続き、最後に「聖闘士星矢」の星矢役の名セリフを披露して、熱狂的な拍手喝采でスタートした。

■30歳のときにやっている仕事が一生の仕事になる

「一人ひとりが主人公!古谷徹先生と“自分”というキャラクターに向き合おう」と題して実施された今回の特別授業。「自分はどんなキャラクター?」「自分がなりたいキャラクターは?」の生徒たちからのアンケート回答に、「自分の足りないもの、なりたい自分を改めて考えること自体が、凄くポジティブでよい機会だと思います。そうすると目標がはっきり見えてくるので、そこに向かって自分の人生を一歩一歩行けばいいわけです」とコメントした。

そして、話は自身が声優を選んだきっかけに及ぶ。5歳から児童劇団で子役としてTVドラマや映画に出演し、15歳のときアニメ「巨人の星」の星飛雄馬役でブレイクした古谷氏。しかし、高校3年のとき同アニメが終わると児童劇団をやめて、大学の経済学部へ進学。就活では、ライブハウス経営、サラリーマン、家業の豆腐屋、公務員とさまざまな選択肢がある中で、「巨人の星」という大きな勲章が捨てられず悩んでいたという。

そんなとき、ある人が言った「30歳のときにやっている仕事が一生の仕事になる。30歳までは自分に投資をしなさい」という言葉が声優業界に戻るきっかけとなった。芸能界というあやふやな職業で生活をやっていけるか不安だったが、その言葉があったからこそチャレンジできたと振り返った。

質疑応答の時間では、「教師になりたいが、人前で話すのが苦手でチャレンジすべきか迷っている」という女子生徒に対し、「絶対に教師の道をまずやった方がいいと思います。30歳までは自分の価値を高めてやりたいことをやった方がいい。30歳になってもまだやり直せると思うんです。今は寿命も延びているし、40歳でも全然いけるのではないでしょうか」と力強くアドバイスした。

そして授業の最後を、次のように締めくくった。

「きっと今みんなは年代的に将来に不安を抱えていると思います。僕自身もそうでした。芸能界の仕事なんて本当に生活していけるのかと…。自分を信じて、自分自身を高めていったことによって、これまで長い間この仕事をやり続けることができたと思っています。先行きの不安ばかりを考えずに、ダメだったらやり直そう!何とかなるよ!そう思って頑張ってほしいです!大丈夫!みんな大丈夫!!」

特別授業後の受講生によるアンケートでは、「ためになりました!憧れがより強くなりました!」、「最後のメッセージの中で『大丈夫』」と言われた瞬間に、なぜか涙が出てきました」と多くのコメントが寄せられた。

特別授業の第3弾は、9月に富野由悠季(アニメーション映画監督)を招いて実施する。また10月以降も、宮部みゆき(作家)×京極夏彦(作家)、中野信子(脳科学者)など、各分野にわたる豪華講師陣がラインナップ。今後は、学園生向けだけでなく、一般に向けての授業公開も検討中だという。

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