コンビニで購入したおにぎりはどうやって保存する?

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 夏は気温や湿度が高い日が続くため、食中毒の危険性が高まります。食品を持ち歩く際や保存する際は、注意が必要です。

 ところで、通勤・通学時にコンビニエンスストアで昼食用におにぎりを購入する人は多いと思いますが、すぐに食べない場合、どのように保存していますか。SNS上では、コンビニのおにぎりについて、「すぐに食べないコンビニおにぎりは冷蔵保存? 常温保存?」「常温でどれくらいの時間放置して大丈夫なのか分からない」「コンビニのおにぎりは冷蔵庫に入れるとまずくなる」など、さまざまなコメントが上がっています。

 コンビニで購入したおにぎりは、どのように保存したらよいのでしょうか。すぐに食べない場合、冷蔵保存した方がよいのでしょうか。セブン-イレブンを傘下に持つ、セブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区)、ローソン(東京都品川区)、ファミリーマート(東京都港区)のそれぞれの担当者に聞きました。

冷蔵保存は米がパサつく原因に

 セブン&アイ・ホールディングスの広報センターに問い合わせたところ、担当者は「おにぎりをおいしい状態で安全に召し上がっていただくために、直射日光および高温多湿を避けて保存するよう、商品ラベルを通じてお客さまにご案内しています。その上で、消費期限までにお召し上がりください」と説明しました。

 保存時の注意点として、「冷蔵庫に入れてしまうと、ご飯のでんぷんが老化して硬くなるため、ボロボロした状態となり、おいしくなくなってしまいます」とアドバイスしてくれました。

 担当者によると、セブン-イレブンでは、おにぎりをおいしい状態で安全に提供するために、製造から販売まで「20度管理」を徹底しています。また、おにぎりの消費期限は、保存試験の結果に安全率をかけて設定しているほか、販売期限は、消費期限時刻の2時間前に設定しているということです。製造時から店頭販売時まで、商品の品質を厳密に管理しているのがよく分かります。

 ローソン広報部の担当者は、「包装にも記載していますが、おにぎりは、『直射日光および高温多湿を避けて保管』するようお願いいたします。この方法で保管した場合、消費期限内であれば安全に召し上がっていただけます」と、常温保存を推奨しました。これは、「辛子めんたいこ」「イクラ」などの魚介系の具材のおにぎりにも該当するということです。

 冷蔵庫の中で保存した場合、「菌やウイルスといった微生物の増殖を抑えることは可能」としつつも、ご飯が硬くなるなど、食味や食感に影響が出ると話しています。

 同様に、ファミリーマート広報部の担当者も、「『辛子めんたいこ』などの魚介系の具材を使った商品も含め、おむすびは、商品ラベルに記載の通り、商品購入後は直射日光・高温多湿を避けて保存し、消費期限内にお召し上がりいただくようお願いいたします」と説明しました。

 また、「当社では、おむすびの製造から販売まで一定の温度管理をしており、販売期限も設けております。低温で保存した場合、ご飯にパサつきや硬さが出る可能性があります」と説明しており、冷蔵保存をすると、品質に影響が出る可能性を示唆しています。

 コンビニのおにぎりは、常温保存が最適とのことですが、夏は室温が高くなる傾向にあるため、購入後はできる限り早めに食べるのがよさそうです。