6月29日に行われた東京ドーム公演をもって解散したBiSHの元メンバー・モモコグミカンパニーが21日、都内で行われた小説第2作『悪魔のコーラス』の刊行を記念した取材会に出席した。

モモコグミカンパニー

本日21日に発売された『悪魔のコーラス』は、ミッション系学園中等部に転校してきた透花が主人公。合唱部に入部したことから不穏な出来事が頻発し始め、執拗なイジメ、許されぬ恋愛、自殺、そして猫の惨殺……調査の先に見えてきた学園の裏の顔、そして、密かに続けられていた禁忌の実態が明らかになっていく物語だ。

モモコグミカンパニーは、本作について「BiSHの解散が発表された直後ぐらいに出した小説デビュー作『御伽の国のみくる』を書いているときから中学生のお話を書きたくてずっと種を集めていました。親子の話も含まれてるんですけど、中学生の多感な時期と親子の関係から派生して人とのつながりをテーマにしようというのは1作目のときからざっくり考えていました」と説明。

本格的に書き始めたのは「去年の9月、10月ぐらい」。「年末年始に時間があった時期があって、年末年始に四六時中ずっと何日も書いていた感じです」と話し、「ツアー中だったのでよく遠征に出ていたんですが、そのときの移動中は新幹線や飛行機の中ではそういう時間にしようと思って書いていました。あと遠征中のホテルで寝る前とか楽屋入りする前の時間も使っていました」と語った。

苦労したことを聞かれると、「1作目を出した記念に自分でiPadを買ったんです。遠征中でも書けそうだなと。そのiPadの仕様が最初よくわかってなくて、変なボタンを押して、5000文字とか一気に消えたことが2回くらいあって、それですごい苦労しました」とハプニングを告白。「書かないと忘れるなと思って、自分で頑張って復元していました。諦めず」と振り返った。

逆に楽しかったことについては、「昔から妄想癖があるので、何かを自分の中で組み立てることがすごい好きだったんですけど、今回はミステリーを書きたいというのがもともとあったので、プロットをガチガチに固めてから書き進めるという方法でやりました。1作目は書き方がわからなかったのでプロットとか無視して書いたんですけど、今回はプロットから作らせてもらったので、その作業が一番楽しかったです。展開を考えるのが」と語った。

お気に入りのシーンは「めちゃめちゃいろいろある」とした上で、特にラストにはこだわったと言い、「ラストの展開は何個か候補があって、何個か書いた中で自分がこれだと思うものを採用して本になっているので、ラストにはこだわりがあったので注目してほしいです」とアピールした。