文化放送メールマガジン(毎週金曜日配信)にて連載中のコラム「水谷加奈の劇場型恋愛体質」。
水谷アナが、日々の生活で感じたことを心のままに綴っていく。

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―7月14日(金)配信分―

公立小学校なのにアルマーニの標準服(制服ほど拘束力はないが着るのが望ましいとされる)を採用した銀座の泰明小学校。
当時はこのニュースで盛り上がりました。
「夏服冬服合わせたら8万円かかる。公立なのにおかしい」
「なぜアルマーニ?そんな高級ブランド、負担が大きすぎる」
などの意見や苦情が寄せられたそうです。私も、
(なぜ公立小学校なのに高いお金を出さなきゃいけないんだ?)
と、どちらかというと否定的な感情を抱いた覚えがあります。

ところが。

5年経って当時の新入生が6年生になった今。後追い取材によると、
「保護者から不満が出ているという話は聞いたことがない」
「アルマーニにこの小学校が選ばれてむしろ光栄」
という声が聞かれ、意見や苦情は全くないとのこと。着用率も100%。
つまり、どの家庭も理解&納得したうえで入学を希望しているので、
関係ない人間があれこれ言うことではないのです。

今回の後追い取材でわかったこと。
当時、いかに第三者や部外者が勝手に騒いでいたか。
さらに、いかにマスコミが騒動をあおっていたか。
当時数十件寄せられたという苦情や意見というのは、当事者ではない人間からのものもあるはず。
伝統、気品、美しさ、誇りに重きを置いた学校側の決断。
今だったら反対意見やクレイムに負けていたかもしれません。
でも、芯のある決断には必ず賛成者がついてくるということです。

メディアは無責任に報道しっぱなしではなく、
きちんとその後を取材するべきだと思いました。