スターフライヤー、個人モニター廃止の新型機A320neo 機内詳細レポート
スターフライヤーの新型機、エアバスA320neo(機体記号:JA28MC)が7月4日にデビューした。従来機のエアバスA320ceoでは全座席に設置していたシートモニターを廃止し、同社として初めて機内Wi-Fiによるインターネットサービスを無料提供する。
A320neoはA320ceoの後継となる機材で、SMBCアビエーション・キャピタルから3機を確定発注、2機をオプションとして導入する。当初の計画では1月にも初号機(機体記号:JA28MC)を受領する予定だったが、納入が遅れていた。
座席はモノクラス全162席。A320ceoより12席多いが、薄型シートを採用したことにより、足元スペースは国内最大級になっているという。シートは中長距離用機材に採用されることが多いサフラン製のZ400。リクライニングに連動して座面が後継するクレードルタイプのシートで、上半身から腰部にかけてのフィット感が高まった。フットレストは引き続き設置されている。
従来機では個人用モニターが設けられていた背面部には、新たにタブレットホルダーが設置された。従来は座席下に設けられていた電源用コンセントとUSBポート(type-A)は、利便性を考慮してタブレットホルダーの左右に移動。近年主流にになりつつあるUSB type-Cポートも加わった。無料インターネットサービスは、上空10,000フィート以上を飛行している際に利用可能。Kaバンドを利用したインマルサットGX衛星通信で、担当者によると「国内航空会社では最も早い通信速度を提供できるのでは」という。
客室は国内航空会社の単通路機としては初めて、エアバスの新仕様「Airspace」を採用した。頭上の荷物棚の容量が従来機比で60%以上増えており、1ユニットに収納できるキャリーケースが5個から8個に増えた。また、新たな壁面パネルを採用したことで、窓側席のスペースが拡大。肩の高さで横幅が1インチ広くなっているという。また、窓枠とシェードが一体化し、窓からの視野も広くなった。
ラバトリー(化粧室)は前方1か所、後方2か所。便座の蓋が半自動タイプになり、開けるときは少し持ち上げると自動的に全開し、洗浄ボタンを押すと蓋が閉まる。
▲従来機のエアバスA320ceo(JA27MC)スターフライヤーはA320ceoの後継としてA320neoを最大5機導入する計画で、リース会社のSMBCアビエーション・キャピタルと確定3機、オプション2機の契約を締結している。当初の計画では1月に初号機を導入する予定だったが、納入が遅れていた。
投入対象路線は、東京/羽田〜福岡・大阪/関西・北九州線。投入便は空席照会で便名に表示される「Wi-Fi」の有無で判別できる。また、コードシェアを行うANAの空席照会では「32S」と表示される。(以下、写真24枚)