新天地で奮闘する巨人・オコエ瑠偉 元楽天・鉄平氏が送るアドバイスとは?「アグレッシブさに加えて繊細さも必要」

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現役ドラフトで巨人入りしたオコエ。新天地で奮起する姿に鉄平氏は目を細めた(C)CoCoKARAnext

 開幕から間もなく1か月が経過するプロ野球。巨人はここまで23試合を消化し、10勝13敗、セ・リーグ5位(4月28日現在)と厳しい戦いを強いられている。

 そんな巨人で希望の光となっているのが、現役ドラフトで今季から加入したオコエ瑠偉だ。甲子園球場で行われた26日の阪神戦では2安打1打点2得点の活躍でチームの勝利に貢献するなど、ここまで打率・260、本塁打2、打点6(28日現在)でリードオフマンとして躍動している。

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 今季のオコエの活躍を球界OBはどう見ているのか。現役時代は外野手として2009年にパ・リーグ首位打者に輝くなど巧打者として活躍し、2020、21年には東北楽天ゴールデンイーグルスで打撃コーチも務めた鉄平氏が、オコエ瑠偉について言及した。

 鉄平氏はここまでの活躍を見て、「率直にうれしいです。環境を変えて花開く、結果が出始めることは、僕自身も経験したので。オコエ瑠偉という選手にとって、非常にいい流れだなと思いますね」と話した。鉄平氏自身も中日では出場機会に恵まれず、金銭トレードで楽天に移籍。1年目に中堅のレギュラーに定着し、打率・303をマークする活躍を見せるなど、トレードを機にブレークを果たした。

 また、「アグレッシブなプレーというのは彼の持ち味だし、それを前面に出していけば、打線に活気を与えるというか、勢いを与える存在にもなれると見ています」と話し、ここまでリードオフマンとして活躍を見せるオコエのプレースタイルを称えた。

 一方で、不動のレギュラーとして地位を確立するためには、「しぶとさや繊細さ、慎重になる部分も必要になってくる。そういうものも出場するうちに感じ取りながら身に付けていってほしいですね。そこがしっかりと出せるようになってくると、安定して試合数をこなしていけるし、彼自身のパフォーマンスもさらにレベルアップしていくんじゃないかなと思っています」と話した。

 具体的には「例えば走塁は、彼の一番の持ち味だと思うので、アグレッシブに次の塁を狙う姿勢は保ちつつも、試合の状況に応じて、そこまで無理して行かなくていい場面を見極めたい。ボーンヘッドのような走塁があると、やはり信頼を失ってしまう。レギュラーメンバーは、そういうのもしっかり感じ取りながらプレーしないといけないので、走塁もそうですし、状況に応じた打撃だったり、守備だったりというところです」と、状況に応じたプレーの必要性をアドバイスした。

 チームは現在低迷中だが、鉄平氏は「逆にいったらチャンスですよね。本当に目の色を変えてギラギラとやってほしい。アグレッシブさという部分は失わずに、状況を考えたプレーを増やしていけば、このままレギュラー定着もできるはずです」と語り、オコエの今後の活躍に期待した。

 オコエは巨人でリードオフマンの地位を確立し、チームを上位へ押し上げることができるか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]