最下位巨人も若い二遊間に光 レギュラーはく奪危機の「選手の名前」

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今年は副将も務める吉川(c)CoCoKARAnext

 巨人は18日のDeNA戦(長崎ビッグNスタジアム)に0−2と敗れ借金は最多の6までふくらんだ。

 先発はここまで2連勝の戸郷翔征。いつものようにテンポ良く投げ、0を重ねていくが、打線が援護できない。散発4安打で今季3度目の完封負けを喫した。DeNA(大洋)相手に3戦連続完封負けを喫するのは1960年以来、63年ぶりの屈辱となった。

【動画】4回二死満塁でソトの打球を中山が好捕も門脇のベースカバーが遅れ、失点を許した

 この日のスタメンは二塁に中山礼都、遊撃にドラフト4位ルーキーの門脇誠とヤングジャイアンツを起用した。逆風の中、フレッシュな力でチームを盛り立てたいところだったが、若さゆえの守備のほころびも目立った。4回二死満塁の場面ではソトの中堅に抜けそうな打球を中山が好捕、二塁ベースカバーに入ろうとした門脇に送球するも、一塁走者の関根の足が先に到達。失点につながった。ファーストに投げていればアウトだったことが濃厚なだけに、痛い判断ミスともなった。

 先発の戸郷は8回途中2失点と粘り強く投げるも、初黒星となった。試合後の原監督は「もっと打たないと。0点では、全体にプレッシャーがかかるね」と打線に奮起を求めた。

 一方、世代交代がチーム課題となる中、この逆境に若い力を起用した指揮官の判断を支持する声も上がる。SNS上では、中山、門脇の二遊間コンビに対し、「ここがこらえどころ」「未来の二遊間」「思い切って頑張れ!」など、可能性を秘めている若い2人を応援する声もあふれた。

 磐石とはいえないこの2人を起用せざるをえない事情もある。2000本安打も達成している坂本勇人は打率・130と低迷。二塁手、吉川尚輝も打率・175と不振にあえいでいる。

 特に吉川は「忍者守備」ともいわれ、守備の安定性はピカイチとされるが、年間通してパフォーマンスを残せないことが課題とされてきた。昨年は2年ぶりの規定打席到達、チームトップの打率・277をマークとようやくレギュラー定着かと思われた矢先、スタートダッシュに失敗してしまった。試合では好機に初球を打ち上げるなど淡泊さも目立ち、ベンチを温める日々が続いている。

 原監督も世代交代のはざまとあって、チーム状況が整うのは6月頃と先を見据えているが、あまりの失速ぶりにはファンの心配も募っている。劣勢の中においても先につながる光を見つけたいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]