40代から始めたい「老け髪」回避の方法。美髪のために、夜は間接照明に

鏡を見て、なんだか急に老けた気がする! なんてショックを受けてしまったあなた、もしかしたら髪の毛が原因かもしれません。
髪の毛は、人の第一印象の約8割を決めると言われます。40代からの髪の毛との付き合い方で、将来の見た目年齢に大きな差がつくかも……。
今回は、老けてみえる髪、「老け髪」を回避するための考え方や、正しいケア方法についてお伝えしていきます。
◆老け髪ってどんな状態?
私の考える「老け髪」の条件には、「ボリュームがなく、艶のない状態」が挙げられます。どうしても私たちは、みな平等に年齢を重ね、それに応じて髪のボリュームや艶が失われていきます。
それを、ボリュームがあり、艶のある状態に「見せる」テクニックも多少はありますが、やはり40代からのオトナとして意識したいのは、これから先の「髪人生」を長い目で見て、その加齢現象を最小限にとどめるように毎日のヘアケアを積み重ねていく、ということです。
特に女性は、45歳から55歳くらいの期間に、「更年期」を必ず経験します。女性ホルモンの分泌が急激に減少しますが、髪の成長は女性ホルモンと深い関係性があるため、多くの方が髪の変化に戸惑います。
それを乗り越えるためには、長期的な視点と、小手先ではない根本的な対策が必要です。髪は、その人の暮らしぶりが現れるパーツなので、毎日のヘアケアの積み重ねが物を言います。
◆頭皮ケアはブラッシング&マッサージを
ヘアケアといえば髪の毛の洗い方も大事ですが、それだけではありません。髪の正しい洗い方については別記事にまとめていますが、オトナ世代からは特に、それに加えて頭皮ケアとインナーケアも重要です。
健康な髪を育むのは、健康な頭皮。健康な頭皮を作り出すのは、自分の食事や生活習慣です。
頭皮ケアは、洗髪前のブラッシングと洗髪中のマッサージがおすすめです。洗髪前のブラッシングは、髪や頭皮の汚れを浮かして落としやすくするという目的もありますが、頭皮をマッサージして血流を促進する効果も期待できます。
◆洗髪前のブラッシングのコツ
ブラシで毛先の絡まりをとかしたあと、頭皮へブラシの先端をあてて、普段の毛流れと反対方向にブラッシングしてください。
頭皮は、意外と普段の毛流れの方向に引っ張られているもので、反対側へブラッシングすると、気持ちよくマッサージできます。頭皮を傷付けないように、ブラシの先端が丸い竹ピンブラシなどがおすすめです。
頭皮トラブルが気になると、すぐに頭皮用美容液の導入を検討しがちですが、まずは基本の洗い方と乾かし方を見直してみてください。洗いすぎによる乾燥や、反対にきちんと洗えていないことによる痒みやニオイ、生乾きによるトラブルの可能性も大いにあります。
◆洗髪中のマッサージは、頭皮を寄せるように
洗髪中の頭皮マッサージは、髪全体にシャンプーの泡を広げたあとで、頭皮へ両手の指頭(しとう)もしくは指の腹を全部密着させ、頭皮を寄せるように動かすのがおすすめです。
毛穴が縦にも横にもストレッチするようイメージして色々な角度でやってみてください。
◆インナーケアも、とっても重要
インナーケアはなんといっても栄養バランスです。過度な食事制限を行い、体が痩せたとしても、髪まで痩せてしまっては良くありません。
髪の健康のためには、特にたんぱく質が重要と言われていますが、栄養素はチームで働くものですので、幅広い栄養素を満遍なく摂取するようにしましょう。毎日の食事にそこまで気を使えないという場合には、やはりサプリメントが便利です。
また、広い意味でのインナーケアとして、睡眠不足や運動不足の解決も大事です。髪の成長に関係する「成長ホルモン」は、特に入眠直後の90分間に一番多く分泌されるといいます。入眠直後の90分間の睡眠の質を良くするためには、睡眠時間を毎日一定にして生活リズムを整えることや、就寝直前のテレビやスマホ鑑賞を避けることなどが有効です。
◆我が家では、日暮れ後は間接照明のみで過ごすように
ちなみに我が家では、寝入りをスムーズにするために日暮れ後はできるだけ間接照明のみで過ごすようにしたところ、効果抜群でした。また、適度な運動も自律神経を整え、良質な睡眠へ繋がります。
髪の毛の話になると、どうしても生えている髪の毛そのものに意識が向きがちですが、生えている髪は過去の自分が作り出したもの。
今の食事や生活習慣は、そのまま未来のあなたの髪になって現れてきます。シニアライフにおける自分の髪の健やかさにも意識を向けて、対策を始めていきましょう。
<文/毛髪診断士 元井里奈>
【元井里奈】東栄新薬株式会社/取締役。毛髪診断士®/サプリメントアドバイザー/メノポーズ(更年期)カウンセラー。慶應義塾大学卒。髪に悩む女性のためのサプリメント「美ルート」をプロデュース。毛髪、栄養学、女性ホルモンに関する専門知識をもとに、ヘアケアコラムの監修や執筆も行う。2児を育てるワーママでもある。Instagram:@rinam.0922、Twitter:@rinamotoi、ブログ「ワーママ毛髪診断士が教える、35歳から始める育毛・美髪ケア」