(写真・AC)

 12月20日、改正道路交通法に関連する政令が閣議決定され、2023年4月から、年齢を問わず自転車に乗るすべての人へ、ヘルメットの着用が努力義務化されることになった。

 これまでは、13歳未満の子供を対象に、保護者がヘルメットを着用させるよう努めなければならないとされていたが、今後は全年齢が対象となる。背景には、自転車の事故で死亡した人の多くが頭部に損傷を負っており、ヘルメット着用で少しでも被害を減らしたいという考えがある。

 警視庁によれば、2021年までの5年間に起きた自転車の事故では、ヘルメットを着用していなかったケースは、着用していたケースより致死率が2.2倍以上、高かったという。

 SNSでは、ヘルメット着用に対する反響とともに、自転車に乗る人たちへの不満が一気に噴出している。

《自転車ヘルメット、安全性の為にというそれ自体は納得するんだけど、それと合わせてそもそも逆走だの信号無視だのという道交法違反がまかり通ってる現状を何とかしてくれとか自転車レーンの整備と路駐車の排除とかの基盤部分をマシにしてくれとか同時に要求されたいこと100億個くらいある》

《あのさ?誰も守らない努力義務の前に、逆走、夜間無灯火、一時不停止をする者に罰金の義務化をしなよ》

《自転車乗りを守るための法律もいいのだけれど、車両なんだから道交法にのっとって罰則付きの法律を作って欲しいな。一時停止しない、信号無視、歩行者妨害、イヤホン、傘差し運転…それで事故もらったほうはたまったもんじゃないです。注意で終わるからまた違反するわけで》

「実際、自転車の交通違反は近年、大きな問題になっています。警視庁によれば、都内の交通事故の発生件数自体は減っているものの、自転車がかかわって起きた事故件数は増加傾向にあり、2021年は、全体の4割以上を占めていたといいます。10月末からは、警視庁が自転車の交通違反の取り締まりを強化し、悪質なものは『警告』に留めず、刑事罰の対象となる『赤切符』を交付して検挙する方針となりました。

 日常的に自転車を利用する人は多いのですが、車のように交通ルールを学ぶ機会が少ないため、違反者も多くなってしまっていることは以前から指摘されています。ヘルメット着用のニュースを見て、あらためて道交法を学ぶ人が増えるといいのですが……」(社会部記者)

 自転車は、道交法では「軽車両」として位置づけられる。自身や周囲の安全を守るため、ルールを遵守するモラルが求められている。