「海岸侵食から逃げる国道バイパス」開通 知床で約300m内陸部へ
崖の崩壊が道路際まで一気に進んでいました。
31日に念願の開通
きのう開通した標津町の国道335号のバイパス。画面奥が南(画像:北海道開発局)。
知床半島南部の北海道標津町で2022年10月31日(月)、国道335号を陸側にバイパスする「標津防災」の延長3.8kmが開通しました。
この道路の目的は、海岸侵食の脅威に直接晒される現道を捨て、より内陸部に新ルートを取ることです。現道は根室海峡に面した海岸段丘上にありますが、2007年から2019年までに海岸線が約7mも後退しており、侵食がすでに路側付近まで達し、道路施設の損壊も進んでいます。
抜本的な対策として、2012年に事業着手。その後も、過去10年で16回も全面通行止めによる補修工事などが行われてきました。
北側の羅臼町にとって国道335号は、冬季を中心に中標津、釧路方面への唯一の交通ルートであることから、緊急輸送道路としてのリスク低減として、地元ではこの新しい道路に期待する声が上がっています。