「フリー」になって稼げる人・稼げない人の5つの差
TwitterやインスタグラムなどのSNSを使って稼ぐときに重要なこととは?(写真:takeuchi masato/PIXTA)
TwitterやインスタグラムなどのSNSを使って稼ぐ人が増えてきた。「SNS代行」という新しいビジネスに目をつけ、目覚ましい成長を遂げているあいめこさんもそのひとり。とはいえ、仕事の基本は、「クライアントワークにあり」というあいめこさん。どういうことだろうか? 新刊『パソコンも持ってなかった私がTwitterで年商1億円稼ぐ理由。』の中から一部抜粋し再構成のうえ紹介する。
魔法のように稼いでいるわけではない
私は今までSNSを使って仕事を探したり、逆に仕事をいただいたり、求人をしたり、宣伝広告をしたりしてきました。今はSNS代行会社もやっているので、すっかり「SNSの人」と思われていますし(その通りなのですが)、何か魔法のように稼いでいる人、と思われることもあります。
しかし、私自身は、仕事の基本は「クライアントワーク」にあり!だと思っています。クライアントワークとは、お仕事をクライアントさんから受け、報酬をいただく仕事です。
SNSを使って一撃でたくさんの商品を売ったり、キラキラインフルエンサーになってPR報酬をたっぷりいただく……そんな稼ぎ方を夢見ている方も多いと思いますが、在宅で仕事をしたり、フリーランスとして稼いでいくには、まずはクライアントワークから入らざるを得ないでしょう。
私もTwitterで見つけたWebライターのお仕事をクライアントワークとして始めましたし、今のメイン事業であるSNS 運用代行もクライアントワークです。
今になって思うと、クライアントワークで、フリーランスや経営者として生きていくための基礎の基礎を学べたと思います。そして意外かもしれませんが、クライアントワークとSNSの使い方も密接なつながりがあります。
では、私自身が思う、クライアントワークが伸びる人の特徴を5つ挙げてみます。
1、言葉づかいが丁寧
最近うちの会社で頑張ってくださるメンバーが「お忙しいことと存じますので、ご返信には及びません」とクライアントさんにメッセージを送っているのを見て、なんて素敵な言葉選びなんだろうかと感心したことがあります。
コロナ禍でオンライン上のやり取りが増え、会ったことがない人とお仕事をするのも当たり前になっています。オンライン上では感情をオーバーに伝えることを意識するのがおすすめです。
「ありがとうございます」より「ありがとうございます!」のビックリマーク1つつけるだけで、なんだか主体性がある人のように見えませんか? このビックリマークは相手に対する「敬意」のように取られることもあるそうです。オンライン上での新しい言葉の文化ですね。
また、クライアントから修正が入ったときも単純に「了解です」と伝えるより、「修正のご指示ありがとうございます。大変学びになり、次回以降必ず注意して進めさせていただきます」のように伝えれば、印象がいいだけでなく、信頼感にもつながりますね。
「この言葉を受け取った人はどんな気持ちになるだろう?」と考えながらクライアントとやり取りをし、良好な関係を築いてください。
きたら、溜めずに、早く返す
2、レスポンスは早く
レスポンスの早さは能力の高さだと思っています。レスポンスが早い人に仕事ができない人はいません(あいめこ調べ)。
レスポンスが早いということ自体が、クライアントさんにお仕事の対する前向きさが伝わります。もちろん、決定事項や意思疎通のスピードが上がることによって、事業全体のスピードも上がります。
これはクライアント視点の話になりますが、フリーランスに依頼する人の多くが、レスポンスの大切さをすでに知っています。経営者や個人事業主の立場になる前に、レスポンスのスピードを速めることで、簡単に人の信頼を得ることができて評価が上がるという経験をしてきている人も多いのです。
ですから、自分が依頼する人のレスポンスが早ければ、自分と同じ仕事に対する価値観を持っているんだと感じます。共感できる人には、安心して仕事をお願いしたくなるという心理状態になります。
いつもレスポンスに気を取られるのが嫌だ、という人は、朝昼晩と決めた時間に返信するようにしましょう。時々、「やり取りが面倒だから電話しちゃおう!」という方もいますが、これは若い年代からは嫌われがちです。
メールを書くより、電話のほうが楽な場面もありますが、若い年代は電話文化で育っていないことから「電話をする」というのがとても重いタスクになるのです。
きたら、溜めずに、早く返す。
これだけで、信頼も得られて、事業スピードも上がる。なんのテクニックもいりません。
3、つねに120%の気持ちで
指示通りのものを納品することは、当たり前。
クライアントさんの期待を超えるぞ!と決して手を抜かず、期待の120% のものを納品する気持ちが大切です。誰もが副業をする時代、この120%を実現できる人でなければ、生活ができる程度に稼げないのでは?と思っています。手を抜くのは絶対にNG ですが、「替えがきかない存在になる」というのはお仕事をするうえではとても大切な気持ちです。依頼通り100% のものを納品しても、クライアントさんに驚きはありません。
120% の気持ちで納品できれば、その人の自主性や考える力、クライアントさんへの敬意を大きく伝えられ、信頼を得られる近道になります。
「体調が悪かったから」
「いつもの調子が出なかったから」
それはクライアントさんには関係のないことです。プロとして、いつどんなときも、最大限の価値を提供できるようにしましょう。
つねに初心で素直な気持ちで、結果を出し続けることができる「本物」しか生き残れない時代であることを心に留めておくべきです。
どうせネットのつながりだからと考えるのはNG
4、リアルとSNSのお付き合いを分けない
過去たくさんの方とTwitter 上で知り合い、実際に会うことなくお仕事を依頼してきました。私とともに長年働いてくださっている方の中には、4 年近くお仕事を手伝ってくださっている方がいますが、リアルでは対面したことがない……など、とてもイマドキな仕事関係だと思います。
そんな中で、SNS で出会ったから、ネットで出会ったから、といって、なんの連絡もなくお仕事を飛ばしたり、ルール違反をする人もいます。
リアルな会社では同じことはしないのに、どうせネットのつながりだからと、適当に考えてしまう人もいるんですね。確かに、連絡が取れなくなれば、会うことも責められることもありませんし、そんな不義理も忘れられてしまうのかもしれません。でも、リアルでもネットでも、お仕事関係を結べば、礼儀や義理の大切さは同じはずです。
私が気をつけているのは、クライアントさんはもちろん業務委託をお願いする方でも、気まずい終わり方をしないこと。
たとえトラブルが起きても、お互いが納得いくところで折り合いをつけ、感謝と敬意の気持ちを持って終われるようにし、どこで会っても気まずくない関係性をつくることを心がけています。
……と、偉そうに書いてしまいましたが、私自身たくさんの失敗をしてきました。それでも、ネットで知り合った人だからと適当に付き合うのではなく、一人一人を大切に丁寧に接していくうちに、周りからの評価が上がり、リピーターや紹介の機会が増えるようになりました。
お仕事において、生き方として誠実さを私は一番に大事にしています。「誠実だ」というだけで実はネット社会では重宝されるのです。
ネット社会では誠実でない人が多い、いうわけではなく、リアルでは伝わりやすい誠実さが、ネットでは伝わりにくいからこそ、あえて一番に気をつけることで抜きんでた結果につながることもあると考えています。
約束を守る、丁寧に接する、120%で仕事をする、レスポンスを早くする。
こういった基礎的な「誠実さ」が案外できていない人が多いのです。
5、Twitter上でネガティブな発言をしない
最後にこれ。
意外と見落としがちですが、超重要なことです。
Twitter でクライアントさんを見つけたり、仕事を探していこうとする場合、自分のTwitter での発信内容には絶対気をつけるべきです。
例えば、こんなツイートしちゃっていませんか?
「仕事、疲れた」
「クライアントさんの指示がわかりにくくて嫌だ( ; ; )」
「やめたい」
「納期ギリギリどうしよう〜〜〜」
など、主にクライアントさんや仕事の悪口やグチ、仕事に対する後ろ向きな姿勢の発信です。プライベートなアカウントだし、別に何を発信してもいいじゃんと思われるかもしれませんが、一時的にスッキリする代わりに、とんでもなくデメリットがあることを知っておいたほうがいいです。
Twitterは人となりがあぶり出される
まず第1に、たとえあなたがネガティブな発言をしてもほとんど共感されることはありません。なぜなら、Twitter 上の人はあなたの家族でも親友でもないからです。
むしろ、「この人はいつもグチばっかり言う人なのかな」「ネガティブ思考の人なのかな」という印象をネット上にばらまいている、と思ったほうがいいでしょう。
私の会社では人を雇うときは、Twitter で働いてくださる方を募集するので、ふだんのつぶやきは必ずチェックしています。ネガティブなつぶやきをするのは絶対に悪いこと!とは言いません。
でも、採用する立場からすると「もしこのツイートをお仕事をくれる人が見たらどう思うだろう?」の想像力が欠けている人なんだなぁ〜と思ってしまいます。
Twitter は他のSNS プラットフォームと比べて機能もシンプルですし、伝わるものも少ないと思いきや、140 字しか書けないからこそ、案外その人の思考や人となり、性格があぶり出されてしまいます。
じゃあグチはどこに書いたらいいの??と思われるかもしれませんね。
私の場合は、完全プライベートのアカウントを持っていて、どこにも書けないようなことはそちらで、と使い分けています。もやもやしたときは日記もたまに書いているのですが、ふだんTwitter をはじめスマホを触る機会が多いので、紙に文字を書く習慣がない人にこそおすすめです。気持ちがすっきりしますよ。
(あいめこ : withera、sizuru wiz代表取締役)