相手を論破できなくて悔しい…そんなときに論破王ひろゆきが使っている"最強フレーズ"
※本稿は、ひろゆき『頭の悪い人でもゼロからわかる! 頭がよくなる方法見るだけノート』(宝島社)の一部を再編集したものです。
■厄介な「非論理的な人」にも論理がある
さまざまな人と関わっていると、なかなか話が通じなかったり、コミュニケーションが取りづらかったりする人がいます。そのような人への対応は、どのようにしたらいいのでしょうか? ここでは、付き合いづらい人でも話を合わせわれる頭のいい対処法や考え方を説明します。
誰も気にしていないことなのに、すごい剣幕で怒鳴り散らしたり、経営者が全然働いていない人を重要なポストに就けていたりと、世の中には意味不明な判断をしている「非論理的な人」がたくさんいます。
こんな人の取り扱い方法は、本当に厄介です。でも、そんな非論理的な人でも、その人のなかではちゃんと論理的に判断しているのです。
その「論理」を説明できないということもあるでしょう。
たとえば、社長に「仕事をしていない人をクビにしましょう」と提案しても、働かない社員が社長と特別な関係にあったとしたら、それをおおっぴらに説明することはできないからです。
いくら感情的で非論理的な判断をしているように見えても、「その人が何を優先して判断しているのか」が、周りの予想とは違うだけなのです。
■相手に振り回されないための唯一の方法
なぜそういう判断をしたか、理由がいえないとき人間はウソの理由をでっちあげます。
そういう話には矛盾や強引な理由づけがあったりするので、非論理的に聞こえるのです。
しかし当人の中ではちゃんと論理的な優先順位があって、何の矛盾もない論理的な決定なのです。要は「その人がどんな考え方をしているのか」ということが問題なのです。
では、どうすればいいのかというと、非論理的に見える人がいたら、その理由を「ちゃんと聞けばいい」だけなのです。
相手に何度も聞くと、相手の論理が理解できてきます。「非論理的に見える人」はいても、「非論理的な人」はそんなにいないはずですから、質問を重ねて問題解決のヒントを狭めていき「何に優先順位をおいているのか」が理解できれば、相手に振り回されずにすみます。
■「お偉いさん」と仲良くなるには…
お偉いさんと仲よくなるには、「それってどういうことなんですか?」「こういうときは、どうなんですか」など、よく質問をすることが一番です。
ある程度成功したお偉いさんは、それなりに面白い見解を持っていることが多いので、それを聞き出すのです。
結果として、「ちゃんと自分の話を聞いてくれた、いい若造」といったポジションになったりするので、得をすることもあるのです。
聞いているだけでなく、あえて「かませ犬になる」こともあります。
お偉いさんのなかには、ある程度「こういう話が来たら、こう反論しよう」と準備している人もいます。
あるいは、ある話題について持論があって、それに自信がある人は「あれ、どう思う?」とか話を振ってくるので、適当に論破されて、相手を気持ちよくさせて終わるというテクニックもあります。
■「切れ者」の上司はむしろ与しやすい
お偉いさんの中には「頭が切れて、冷静沈着、すごく合理的」で、世間的には「何か見透かされているようで怖い」と思われているような「切れ者」がいます。
会うとすれば、そういう人のほうが楽です。体育会系の人だと「挨拶がない」とか、本筋とは関係ないところで引っかかったりするのですが、切れ者はムダなことに時間を費やそうと思っていないので、気を遣わずに話ができるからです。
切れ者と話していると、「突っ込まれたくないな」と思っているところを鋭く突っ込んでくることがあります。
そういうときは「そうですね。間違っていました」と素直に自分の非を認めると、「こいつは非を認められるやつだ」と認識されて得をすることがあるので、恐れることはありません。
人間は「強みを見せている人」より「弱みを見せている人」のほうに好意を持ちやすいからです。
■普通のおじさんとは過去の武勇伝で距離を縮める
偉くないおじさんと仲よくなりたいときは、「過去の武勇伝」を聞いて褒めると、だいたいうまくいきます。
お偉いさんは褒められ慣れているので、褒めてもあまり刺さりません。
偉くないおじさんの場合、仕事をしていない人はそんなにいないので、「そんな仕事してるんですか、大変ですね」とかいいながら、仕事にまつわる自慢話をうまく聞き出して褒める「褒め上手」になると、うまくいくことが多いのです。
この「褒める」テクニックは、あまりハズレがありません。偉くない人は基本、褒められ慣れていないので、褒めていると楽にハマります。偉くないおじさんと仲よくなってどうするんだと思うかもしれませんが……。
ただし、褒めるというのは、わざとらしくお世辞をいうことではありません。「へえ、そうなんですか?」と感心しながら、言葉のラリーを繰り返していきます。
■「過去の話をするのはやめましょう」というキラーフレーズ
会議とかで上司や取引先を論破できず、悔しい思いをすることもあるでしょう。
たとえば相手が「だからあのとき失敗したんだ」と、本題から外れて過去の話で攻撃してきたとします。
そんなときは議論に入る前に「過去の話をするのはやめましょう」と先手を打っておきます。過去はすでに確定した事実で、それをここで蒸し返しても時間のムダだからです。
異常に細かい上司がいて、作業に1つでも漏れがあると「なんで? どうして?」とダメ出ししてきたとします。
そんなときは「おっしゃる論点はわかりました。でも、これ以上話を続けても時間のムダだと思います」と伝えます。
すると相手は「なめてかかるとやりかえされる」と警戒し、理不尽なことはいわなくなります。
■万人に好かれることも、嫌われることもない
人間に期待していないならば、攻撃されても「そうですか、はいはい」と気にせずにいられます。
みんながみんな、好きになってくれるわけではありませんし、「嫌われたとしても当たり前だよね」という考えをしたほうが得です。
人にはいい部分もあるし、能力的に優れている部分もあるけれど、「人間として完璧である」ということは成立しないと思いましょう。
万人に好かれることがないように、万人に嫌われようとしても、なかなか全員に嫌われることもありません。普通に暮らしていけば、それなりに人との接点や仲間は必ずできます。
「特定の人に好かれたい」と期待するから、好かれなかったときにショックを受けるわけです。そんなときは、次から次へと「好かれたい相手」を変えていけばいいのです。
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ひろゆき(ひろゆき)
2ちゃんねる創設者
本名は西村博之。1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、近著『僕が親ならこう育てるね』(扶桑社)ほか『無敵の思考』『働き方 完全無双』(大和書房)、『論破力』(朝日新書)などがある。
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(2ちゃんねる創設者 ひろゆき)