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スリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんが名古屋入管の施設で亡くなってから、もうすぐ1年を迎える中、入管問題に取り組む団体が2月16日、東京・永田町の参院議員会館で集会を開いて、あらためてウィシュマさん死亡事件の真相究明をもとめた。

主催したのは、「入管闘争市民連合」(代表:指宿昭一弁護士)。入管による人権侵害の問題に取り組む個人、団体でつくる全国ネットワークで、現時点で400人を超える個人、20を超える団体が加盟している。

この日の集会で、ウィシュマさんのような事件を二度と起こさないため、(1)この事件の真相究明をもとめること、(2)法務省が今年提出しようとしているとされる入管法改正案を廃案に追い込むこと――などをうったえた。

同連合は3月6日、ウィシュマさんの一周忌に合わせて、全国7カ所(仙台、東京、高崎、名古屋、大阪、京都、高知)で、ウィシュマさんの追悼と入管の人権侵害に反対する一斉デモ・アクションをおこなうとしている。

ウィシュマさんの事件をめぐっては、法務省・出入国在留管理庁が昨年8月、調査報告書を発表して「幕引き」をはかったが、その後も詳しい死因は明らかにされておらず、防犯カメラ映像も一部開示されたのみで、真相究明には至っていない。

ウィシュマさんの妹、ポールニマさんも集会にオンライン参加して、「時間を無駄にさせないで、家族にビデオを見せてほしい。岸田総理大臣にもビデオ全体を見てほしい。古川法務大臣にも会って解剖結果について話がしたい、詳細を聞きたい」と話した。