年収130万円以下の人がするべき貯金法「ちりつも総動員で生活費を圧縮」

写真拡大

「今年こそ貯めるぞ、と誓ったはずだったのに……」

年の瀬が近づくと、そう肩を落とす人が多い。

「貯蓄できないと悩む人の多くは、じつは『お金と向き合う』重要性はわかっているのです。貯蓄術などにも興味があり、お金の知識を持っていても、忙しい日々のなかで、知識の整理や行動への結び付けができていないのが問題です」

そう語るのはマネーコンサルタントの頼藤太希さんだ。「お金を貯めなきゃ」という前のめりな気持ちはあっても、どこから手を付けたらいいのか悩み、動き出せない人が多いという。

「やみくもに高い目標を立て、貯蓄名人のマネをしようとしても、なかなかうまくいきません。というのも、人それぞれ収入や資産などが違うからです。収入が少ない人にはそれに応じた貯め方がありますし、運用できる資金が増えてくれば、そのお金を増やすための選択肢も増えてきます。無理なガマンをせず、できるだけ効率的にお金を貯めるには、収入や資産に応じた正しいやり方があるのです」(頼藤さん・以下同)

毎日食費を切り詰めたり、欲しいものを我慢しつづけるのではなく、効果的にお金を貯め、そして増やす方法を教えてもらおう。

「まずは収入の多寡にかかわらず言えることですが、入ってきたお金を使い『残ったら貯蓄する』では、貯蓄は進みません。人間というのは、お金があったらあっただけ使ってしまうもの。ですから、貯蓄は給料日の直後に別口座に移すなど『先取り貯蓄』が鉄則です。先取りした貯蓄は“なかったもの”として、貯蓄後に残ったお金が使える限度額。逆に言えば、この範囲なら使い切っても大丈夫です」

■年収〜130万円の妻の場合

夫の扶養の範囲内なら年収は130万円未満、勤め先が大企業だと106万円未満に抑えて働くことになるが、果たして貯蓄なんてできるものだろうか?

「収入が少なく運用する元手資金も多くない人は、歩いた歩数に応じて貯金する“歩数貯金”など、日々の暮らしの中でできる“ちりつも節約・貯金”に励みましょう。子どもの独立後は洗濯も1日おきで十分。節電に節水、家事の手間も半減できます。あとはATMの時間外利用なども手数料がかかるので気をつけましょう」

【“歩数貯金”で健康維持との一石二鳥】

「5,000歩歩いた日は500円貯金する」など独自ルールの“歩数貯金”。歩けば歩くほど、お金が貯まり健康になる。

【節水シャワーヘッドに替えて節約を】

30〜50%の節水効果があるシャワーヘッドに替えれば、勢いのある水流で快適バスタイムと節約の一挙両得。

【ATMの利用は手数料を絶対に回避】

超低金利時代は、預けて受け取る利息より支払う手数料が多くなりがち。銀行は手数料のかからない時間帯に。

【電化製品のプラグを小まめに抜く】

地球にやさしい節電は節約の基本! 使っていない電化製品のプラグをこまめに抜けば、年約6,000円の節約に。

【子どもが独立したら洗濯は1日おきに】

「洗濯は毎日する」先入観よ、さようなら。夫婦2人なら洗濯は1日おきで、節水・節電、そして手間も半減。

読者世代には苦手な人も多い「デジタル」も、これを機に活用したいところ。

【スマホアプリのお得なクーポンをチェック】

昔はチラシ、いまはスマホアプリ。デジタルに慣れて、割引クーポンを使い倒そう。

【ネットショップでもアウトレットを活用】

「ネット通販なら安い」とは限らない。ネットショップもアウトレットを活用しよう。

「ハードルを感じるのは最初だけ。慣れてしまえば、スマホのクーポンアプリやネット通販も、チラシのクーポンや実店舗での買い物と同じことですよ」

この収入だと1カ月がんばって節約しても、大きな金額にはならないかもしれないが、翌月からは、浮いた分と同額を先取り貯蓄に回すことで、貯蓄に向けた大きな一歩となる。