あなたの知らないバタートーストの世界!究極のバタートーストを作ろう

初めまして、バタートースト評論家です

めくるめくバタートーストの世界……。バタートーストなんてどこで食べても同じ。パン焼いてバター塗るだけでしょ?そんな声が聞こえてきそうです。

いいえ、違います!バタートーストには、それはそれは深く、そして広い世界があるのです!

この連載では、わたしが魅了されてやまないバタートーストの魅力について、そして究極のバタートースト作りを目ざして筆を進めていきたいと思います。

わたくし梶田香織はバタートースト好きが高じて、現在「バタートースト評論家」として活動しております。

喫茶店王国である名古屋で生まれ育ち、小学生時代に伯母が経営する喫茶店で出されたバタートーストがおいしくておいしくて大好きになり、美味しいバタートーストを求めて喫茶店を食べ歩くようになってざっと30年。

製パン会社の開発職を経て、バタートースト評論家としてテレビや雑誌に出演させていただいたり、各地のイベントでおいしいバタートーストの焼き方をお伝えしたりしている毎日です。

バタートーストは、ステーキと同じである

「バタートーストのなにがそんなに面白いの」と思われますか? おいしいバタートーストは「職人技」の結集。作り方によっておいしさが激変するのです。

バタートースト評論家の私に言わせれば、「バタートーストはステーキと同じ」です!

バタートーストはよく「食パンを焼いてバター(やマーガリン)を塗るだけ」と言われます。それならステーキだって「お肉を焼いて塩こしょう(やソース)をかけるだけ」なのでは?

「いや、ステーキには肉の種類もたくさんあるし、厚みや焼き方だって……!!」

ちょいとお待ちを。バタートーストにだって、食パンの種類は山ほどあるし、人によって好きな厚みもある。それに焼き加減によって味や食感もずいぶん変わってきませんか?

フフフッ。バタートーストにもステーキに勝るとも劣らない、あなたの知らないこだわりどころがあるんですよ!

バタートーストはお店によって全然違う

バタートーストはお店によって、見た目も味もまったく違います。だからお店めぐりが楽しく、また自分の好みにピタリと合うお店に出会えると感激します。

東京・八重洲地下街「アロマ 珈琲」

こちらは東京・八重洲地下街の「アロマ 珈琲」さん。こんなに分厚くて、あんこもジャムも付いていてビックリです!!

【特徴】
・山型食パン、1/2斤くらいの厚さが1枚
・バター類は塗られておらず別添え
・表面に格子状の切込み有り
・価格:450円

名古屋「コンパル」

こちらは名古屋のチェーン店「コンパル」さんのバタートースト。ちょっと食べたいという時にとっても助かるサイズとお値段です。 薄めなのにふんわりしっとりなところが魅力的。

【特徴】
・角食パン、6枚切りの厚さが1枚
・表面の切込みは無し
・120円 

名古屋「支留比亜(シルビア)」

バタートースト作りの大切なポイント

さて、冒頭で「バタートーストはステーキと同じ」と書きました。厚みや焼き方など、お店や作り手によって本当にさまざまだからです。

では、おいしいバタートーストを作るためのポイントをご紹介していきます♪

まずはパン選び!

形、味、厚み、食感のお好みは?

私の場合、しっとりもっちり感を味わいたい時は、四角の食パン(角型)の厚切りを。サックリ食べたいときは、山型の薄めを選びます。

焼き方はどうしましょう?

トースターはだいたいご家庭に1台しかないのでさすがに選べませんが、予熱の有無、焼き時間などの特徴は把握しておきたいところです。

切込みを入れる?入れない?

切込みを入れるとバターが中までしみ込みやすくなり、見た目もおいしそうに、オシャレになりますよ。

何を塗りますか?

いつ?どれだけ?何回塗りますか?

ただ「塗る」といっても、ここにもポイントがひそんでいます。

重要なのは、トーストしたパン生地が冷めないうちに、とにかく早く、速く塗る!ということです。バタートーストは、トーストしたパン生地とバターが絡み合うからこそおいしさが生まれるからです。

バタートーストのおいしい作り方。まずはこの方法を試してみて!

バタートーストの味を左右するポイントはこんなにあるのです。せっかくパン屋さんでこだわって選んできたパンでも、いつもの焼き方、いつものバターでは、ひょっとしたらその美味しさをMAXに引き出せていないかもしれません。
どんなパンにどんな厚み、どんな焼き方、どんなバターが合うのか……おいおいご紹介していきたいと思います。

でもとりあえず、今すぐにおいしいバタートーストを食べたい!という方のために、手軽なバタートーストの作り方をご紹介します。

1. フライパンをあたため、バターを溶かす

バターの量は10gを目安に。焦がさないように注意しながら強火で溶かしてください。

2. 強火で食パンを焼く

強火で、表面1分・裏面40~50秒が目安です。お好みの焼き色に仕上げてくださいね。

コツその1

フライパンを動かして、食パンにまんべんなくバターを吸わせます。裏面を焼くときフライパンにバターが残っていなくてもOKです。

コツその2

焼き色を均一にするため、パンの中央とフライパン面がきちんと接するようフライ返しなどを使ってすこし押さえます。

3. 焼けたら、お好みで再度バターを塗る

そのままでも良いのですが、表面にさらに少量のバターを塗るとツヤが増し、バターのフレッシュな香りをいっそう楽しめます。

いつものトーストとはまったく違うおいしさにきっと驚きますよ!ぜひ試してくださいね。

次回予告

さあ、あなたも幸せ気分になれるおいしいバタートーストを焼けるようになりませんか?おいしいバタートーストの作り方について、次回からもっと詳しくお伝えしていきます!