『カメ止め』コンビが3.11描く『永遠の1分。』公開決定
上田慎一郎が脚本を手掛け、『カメラを止めるな!』で撮影監督を務めた盟友・曽根剛がメガフォンを取った映画『永遠の1分。』が、2022年春に公開される。
本作は、3.11を題材にしたドキュメンタリーを撮るために来日した主人公のスティーブが、復興途中の被災地で部外者が3.11を題材にしたコメディー映画を撮ることは許されるのかと葛藤する姿を描いたヒューマンドラマ。主演は『コンフィデンスマンJP』シリーズでダー子の執事を演じるなど、日本を拠点に幅広く活躍するニューヨーク出身のマイケル・キダ。ヒロイン役は、ヒップホップ・シーンでカリスマ的な存在感を誇るラッパーのAwichが務める。
3.11を描くことに後ろめたさがあったという曽根監督は「映画の中で描かれている登場人物たちは、実際の私たちの姿でもあります。まさに世界が困難に立たされている今、本作が何らかの役に立ち、多くの人を前向きにするきっかけになればと思います」と作品への思いを語った。
同じく、3.11の部外者だという感覚があったという上田も「『3.11を題材にしたコメディー映画を創る人の話』であれば自分にも書けるかもしれない。大地震、大雨や台風、感染症。この世界では、時に人の力ではどうしようもない事が起きます。しかし、それを乗り越える力を人間は持っています。困難な時こそ、前を向く力、ユーモアが必要だと信じています」と本作が、困難に立たされている世界中の人々の力になればという願いを明かした。
岩手県久慈市での撮影の様子が収められたメイキング映像も公開され、真摯な気持ちで3.11と向き合うスタッフ&キャストの姿とともに、被災地のリアルな風景を見ることができる。(今井優)