節分で豆まきをする理由とは?起源や由来について解説

節分といえば「豆まき」

節分といえば2月の上旬のイベントで、「鬼は外、福は内」と言いながら豆をまき、歳の数だけ豆を食べることがよくある習わしです。イワシの頭を軒先に飾った経験がある人もいるのではないでしょうか。

どうして豆をまくのか、イワシの頭を軒先に飾るのか、不思議に思ったことはありませんか?この記事ではちょっとした節分にまつわる雑学を紹介します。

節分ってなんだろう

2022年の節分は2月3日

節分といえば2月3日のイメージがありますが、実は節分という言葉には、「季節を分ける」という意味があり、本来は「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日のことを節分と呼んでいました。

ところが、立春は暦の上では1年の始まりであり、その前日は1年を締めくくる日として重要視されるようになり、現代では立春の前日のみが節分と呼ばれています。2022年の立春は2月4日のため、節分は2月3日となります。ちなみに2021年の節分は2月2日で、37年ぶりに「2月3日ではない」節分の日でした。

豆をまく理由と意味は?

節分にする豆まきは、季節の変わり目に起きやすい災害や病気を鬼に見立てて追い払う儀式が由来です。中国から伝わったとされ、宮中でされていた「追儺(ついな)」「鬼払い」という災いを払う儀式が広まったものと言われています。

また豆を使う理由ですが、日本では豆には魔除けの呪力があると考えられていたという説や、鬼の目に「魔目(まめ)」をぶつけることで鬼を払い無病息災を願うという説もあるようです。

正しい豆まきのやり方って?

福豆を用意しよう

まく豆には「福豆」という炒った大豆を使います。一部地域によっては落花生をまくところもありますが、ほとんどの地域では大豆を使うことが一般的です。また、生の大豆は、拾い忘れた豆から目が出ると縁起が良くないとされているため使わないようにしましょう。

豆まきのルールってあるの?

鬼は夜やってくると言われているので、豆は夜にまきましょう。一般的には豆をまくのは一家の家長の役目ですが、現代ではその年の干支に生まれた「年男」「年女」がまくと縁起が良いと言われています。

窓や戸ををすべて開け放して、奥の部屋から順番に外に向けて「鬼は外」と言いながら豆をまきます。そのあとは払った鬼が戻ってこないように窓や戸を閉めてから「福は内」と部屋に豆をまいていきましょう。

地域によって豆のまき方が違うところも

日本の各地には鬼を祀っている神社があります。そういった神社では「鬼は外」ではなく「鬼は内」と声かけをしています。また、鬼が投げた石でできた町という伝説がある群馬県藤岡市鬼石地区でも「鬼は内」と声をかけ豆まきをしていることで有名です。

鬼役はいらない?

鬼は災害や病気を具現化したものですので、本来の意味では鬼役は必要ありません。ただ、節分という行事を家族で楽しむために鬼役を設定するのは問題なく、役に決まりはないので安心して豆まきを楽しんでくださいね。

豆を食べて1年の厄除けを願う

豆まきが終わったら豆を食べます。このとき豆は自分の歳の数だけ、または歳の数より1つ多く豆を食べましょう。歳の数だけ豆を食べることは「年齢の数だけ福を取り込む」という意味があり、ひとつ多く食べることは「来年も健康であること」を願う意味がこめられています。

節分の豆まき以外の習わしは?

イワシの頭を飾る理由

節分には柊と一緒にイワシの頭を軒先に飾ることも。なぜイワシの頭を飾るのかというと、柊のとげの痛さで鬼を追い払い、イワシの臭いで鬼を寄せ付けないようにするためです。西日本では「焼嗅(やいかがし)」とも呼ばれ、イワシを節分に食べる風習があります。

恵方巻きを食べる理由

近年では恵方巻きを食べる文化も節分では一般的になってきました。起源はいろいろあると言われていますが、「恵方」とは「歳徳神(としとくじん)」という神様のいる方向です。

歳徳人はその年の福徳を司る神様であり、その方角に向かって行事をすると良いとされています。そしてその方角に向かって食べた寿司が恵方巻きと呼ばれるようになりました。

ルーツを知って楽しい節分を過ごそう!

家族のイベントとして豆まきをしたり、恵方巻きを食べている家庭も多いかと思いますが、起源や由来を知ってから改めて節分を楽しむとさらに楽しいはずです。ぜひこの記事を参考にして節分を楽しんでくださいね。