究極の明太子マニアの流儀!スーパーの明太子を何倍もおいしく食べる方法

マニアに聞く!明太子をおいしく食べるためのハウツー

10月に入り、いよいよ食欲の秋到来!ごはんのお供として明太子が欠かせないという人も多いはず。ところが明太子は身近な存在だからこそ、メーカーや商品にこだわりはあっても、種類ごとの選び方や正しい保存方法はあまり知られていないように思います。

そこで、福岡めんたいこ地位向上協会理事長として活動されている田口めんたいこさんに、市販の明太子を買うときのコツやマニアならでは流儀を教えてもらいました!

「良い明太子というと高級なものを想像する人もいるかもしれませんが、いまは市販の明太子もとってもおいしいんです。私からすると、明太子を好きな人は多いのに正しい扱いができている人は少なく、かなりもったいないと思っているんですよ!これからお教えするポイントを活用していただけたら嬉しいです」

明太子の選び方のポイントは2つ

「よく明太子の選び方を教えてほしいと聞かれることが多いのですが、技術の発達もあってか、一般的にスーパーで販売されている商品もおいしいものが多いんですよね。これが良い、これは駄目という基準はないと思っています。なので、明太子を選ぶときは、特徴の違いで選んでほしいですね」

1. 好みに合わせて国産、海外産から選ぶ

「明太子は原料の卵が国産か、海外産かで特徴がことなります。スーパーには海外産が多く並び、国産の卵を使用した明太子は少なく、価格が高い傾向です。しかし、海外産だからおいしくないということはなく、好み次第なんです」

海外産はプチプチ感が強くさっぱりした味わい

「海外産の卵を使用した明太子は皮がしっかりしていて、粒が大きめという特徴があります。プチプチとした食感を楽しめて、さっぱりしているので日常的に食べやすいです。コストパフォーマンスにも優れていて、普段使いで好まれているのは海外産ですね」

国産は粒が細かくてやわらかい

「一方、国産の卵を使用した明太子は、粒が細かくて皮が薄い。海外産と比べるとプチプチ感は少なく、しっとりしたなめらかな舌触りが特徴です。卵本来の旨味が強く、香り豊かな濃厚な味わいを楽しめます。国産は価格が高く、スーパーで見かける機会は減ってしまいました。発見したらラッキーなので、ぜひ比較してみて。明太子の味や特徴の違いがわかると思いますよ」

2. 粒の状態と色を見る

「スーパーで買うときにヒントになるのは見た目ですね。切れ子で販売されていることが多いと思うので、ぜひ粒の状態を確認してください。べたっとしておらず、一粒一粒がはっきり見えるものはおすすめです。また、着色料を使い過ぎていない、自然な赤さのもののほうがよいでしょう」

一番おいしく感じるひと口の量は15g

「明太子を食べるときに意識しているのは、その量です。白米ひと口に対して、明太子15gがベスト!端と真ん中では少しことなりますが、だいたい1.5cm幅に切っていくとそれくらいになりますよ。ちなみにごはんの温度は、やはり炊き立ての状態がいいですね。

ごはん以外にも、切り干し明太もよく食べます。明太子を調味料のような感覚で使うことが多いので、とにかくいろいろな食材と和えて楽しんでいます」

正しい冷凍保存はラップ+アルミホイルのW使い

「ものにもよりますが、明太子は大体1週間ほど日持ちします。ここでよくある勘違いがありまして……。

冷蔵で5日間ほどおいた後に冷凍に切り替え、その後解凍して一週間日持ちすると思っている人が多いですが、実はこれは間違いなんです!合計で1週間持つだけなので、この場合は2日しか持ちません。だからこそ、食べきれないならすぐ冷凍するのがおすすめです。冷凍保存なら2カ月くらいはもつといわれています。

冷凍するときは、ラップで小分けにして、さらにアルミホイルで包みましょう。2段階で外気が遮断されるので、冷凍庫の香りが明太子にうつりません。さらに、アルミホイルを巻くことで急速冷凍の効果があるんです」

レンジ解凍は絶対NG。冷蔵庫で半日から一日かけて!

「メーカーさんからよく聞くのが、冷凍した明太子を電子レンジで解凍する人が多いという話。これ絶対にだめです!忙しくても、どうかそんな適当に扱わないで~(笑)。解凍モードだとしても、できれば避けてほしいですね。

冷凍をしたのであれば、冷蔵庫で半日から一日かけてゆっくり解凍するのが最適な方法です。百歩譲って、常温解凍なら許容範囲です(笑)」

冷蔵保存は “密閉” して空気に触れないように

「冷蔵で賞味期限内に食べられるなら、、鮮度の面でもそれが一番良いですね。冷蔵で保存する際は、当日や数日で食べ切る前提なので、冷凍のときよりはあまい方法です。販売されているパッケージがしっかり密閉できるものだったら、そのままで問題なし。

パッケージのふたの閉まり具合があまかったり、、袋状でチャックがついていないタイプの場合は、ラップで小分けまではしませんが、チャック付きの袋に入れて保管します。とにかく空気に触れる状況を避けましょう。冷凍するときと同じように、乾燥したり、冷蔵庫のにおいが明太子につくことを防ぐためです」

明太子についてくる調味液は、TKGに活用すべし

「市販の明太子でも、徐々に調味液つきの商品も増えてきていますが……。明太子が漬かっていた調味液ということで、なんだか生臭そうという印象をもたれて、捨ててしまう人も多いようです。まったく臭みはなく、旨みが詰まっているので活用してほしいですね。

イチオシは、卵かけごはんにかける方法!ほかほかの白米に明太子と卵をのせて調味液をかけるだけで完成します。ほかの調味料がいらないほど味がしっかりしているので、パスタに使うのも良いですね」

今までとはひと味違う明太子のおいしさを

市販の明太子をおいしく食べるための方法、目から鱗な情報がたくさんありましたね。なかでも、保存方法が意外だと感じた人も多いのではないでしょうか。選び方から、保存方法、切り方まで、ひと通り真似してみたら、これまでとの違いに驚くかも……!

高級な明太子はもちろんおいしいですが、スーパーに売っている市販の明太子でも、工夫次第で何倍も満足度が上がりそうですね。食欲の秋を心ゆくまで楽しみましょう。

取材・文/井上はるな(macaroni 編集部)

※本記事は個人の感想に基づいたもので、感じ方には個人差があります