感染拡大が続く新型コロナウイルス。ワクチン接種が進む一方で、大都市では感染力が強いとされる「デルタ株」が猛威をふるっている。緊急事態宣言・まん延防止等重点措置が各地で出る中、日本列島はお盆に突入する。

この夏休みに向け、政府は「連休、お盆の県をまたぐ移動は慎重に」「やむを得ず移動する場合は、小規模・分散型で事前に検査も検討を」などと呼びかけている。

キャリコネニュース編集部に届いた声も、「帰省しない」が多数派だった。しかし、お盆に「帰省する」という人は一定数いる。この状況下で帰省する人は、どんな思いを抱えているのだろうか。それぞれの声を紹介する。

※キャリコネニュースでは引き続き、夏の帰省に関するアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/F96IH7NC

「今、帰っておかないと会えなくなるかもしれない」

帰省する理由として目立ったのは「高齢の親に会うため」だった。代表的な意見を、いくつか紹介する。

「元気な親の顔を見られるのもあと何回か・・・」(いま大阪→帰省先は東京、40代後半、男性)

「2年帰省せずにいましたが、高齢の片親を夏も冬も1人にしておくことが、出来ません。ワクチン接種を完了し、PCR検査を行い帰省します。 高齢者は墓参りもままならず、『来るな』と言う周りが面倒を観てくれるなら辞めますが、行政は言うだけで後はしない。 だったら、行くしかないです」(いま東京→帰省先は秋田、50代後半、男性)

「義母も帰省する者もワクチンの2回接種を終えた。昨年、義父の一周忌にも初盆にも帰省できていない。今年の三回忌にも…。先が見通せない状況なので今、帰っておかないと高齢なので義母にも会えなくなるかもしれない。曾孫を一目会わせたい」(いま兵庫→帰省先は熊本、50代前半、女性)

「オリンピック」の影響も?

一方、「友人と会いに行く」という声もあった。このあたりは、政府からすれば「不要不急」というところかもしれないが……。

「墓参りと友人に会いに」(いま広島→帰省先は大分、50代前半、男性)
帰省して地元の友達と遊ぶため」(いま茨城→帰省先は山口、20歳未満、男性)

ちなみに茨城県は「まん延防止等重点措置」のエリアだ。

ほかにも、自分なりの理由を挙げ、問題ないと理由を述べる人もいた。

「両親、義両親、私、妻ともワクチンを2回接種済である。また、現在、体調不良でもないため。近距離であるため」(いま大阪、帰省先も大阪、40代前半、男性)
「感染者が多い県から県への移動なので特段影響はないんじゃないかと」(いま埼玉→帰省先は兵庫、30代後半、男性)
「しっかり対策して、家族としか会わないので、大丈夫だと思う」(いま神奈川→帰省先は岩手、50代前半、男性)
「オリンピックはやってる、テレ朝も飲みに行ってる」(いま大阪→帰省先は京都、50代前半、男性)

これは、テレビ朝日の社員たち10人程度のグループが、オリンピック閉会式のあった8日夜、渋谷の飲食店で酒を飲んでいたと報じられていることを受けたものだろう。東京五輪については、尾身茂・政府対策分科会会長も国会答弁で「オリンピックをやるということが人々の意識に与えた影響はあるんではないか」と述べていた。

政府は特設サイトで「夏休み時期における感染拡大を何としても抑える必要があります。感染対策への引き続きのご協力をお願いいたします」と呼びかけているが……。

※アンケート概要
■実施期間
2021年8月7日〜
■回答数
61 ※8月10日時点
■アンケート対象
キャリコネメルマガ会員(63万人)やキャリコネニュース読者、キャリコネニュースSNSフォロワー
■実施方法
アンケート集計ツール「クエスタント」を使用
回答ページ  https://questant.jp/q/F96IH7NC
■質問項目
今年の夏、帰省しますか?
帰省先はどこの都道府県ですか? 帰省しない方もお答えください
帰省する理由、しない理由を教えて下さい