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ザ・ハーモニー株式会社はドーガン・ベータ株式会社、株式会社リバネスキャピタル、海野 慧氏(CarpeDiem株式会社:代表取締役)、他複数名の個人投資家を引受先とした第三者割当増資により、シードラウンドにて総額6,300万円の資金調達を実施したことを発表した。今回の調達により、ザ・ハーモニー株式会社は「認知症に困らない社会」の実現に向けて、事業成長を加速させていく。なお、同社はこれまでの第三者割当増資で3,795万円の資金調達を実施しており、今回の調達により累計の第三者割当増資額は1億95万円となった。

●認知症コミュニケーションロボットのβ版を2021年4月にリリース
ザ・ハーモニー株式会社は「介護にかかわる全ての人をハッピーに」をミッションに掲げ、2012年から認知症介護施設の運営展開を行ってきた。日本は世界に先駆けて超少子高齢社会をむかえ、国のデータでは2025年には認知症高齢者は730万人を超え、介護職員は37.7万人が不足すると予測されている。
同社の代表である高橋氏は自身が介護士として現場の慢性的な人手不足を目の当たりにした経験をもとに、上記の課題をテクノロジーで解決するために2019年より認知症コミュニケーションロボットの開発を開始。今回調達した資金は認知症コミュニケーションロボットの製品化に向けて2021年4月のβ版のリリース、エンジニアと経営陣の採用強化に活用していく。

●認知症コミュニケーションロボットとは
独自開発の認知症対話エンジンを搭載した、AIを活用したぬいぐるみ型のコミュニケーションロボット。認知症高齢者が楽しんで認知症悪化防止につながる会話ができ、介護施設・医療機関・自宅で認知症高齢者の介護をおこなう介護者の負担を軽減することを目指している。

ザ・ハーモニー株式会社が実現したい社会:
同社はテクノロジー事業部のロボット開発とケア事業部の介護施設運営をかけ合わせ、テクノロジーで代替可能な介護作業を切り離し、人でしかできない本来の介護業務に人が専念できる社会を実現させていく。



●ラウンド 引受先コメント

ドーガン・ベータ株式会社 取締役パートナー 渡辺 麗斗 氏:


「認知症」は誰もが発症する可能性があるだけでなく、回復への特効薬はなく、長い時間付き合っていくしかない症状です。引受けに先立ち、ユーモラスに認知症を取り上げた「徘徊 ママリン87歳の夏」というドキュメンタリー映画を観ました。認知症を発症したママリンと生活をともにするアッコちゃん(娘さん)の、不条理を受け入れ笑い飛ばす凄さに感動しつつ、症状と向き合うことの難しさをとても上手く切り取られた作品です。
開発中の認知症コミュニケーションロボットが、その認知症との向き合いにくさを緩和をし、老いていくことに不安を感じない世の中の実現にご一緒できることが楽しみです。


株式会社リバネス 代表取締役グループCEO 丸 幸弘 氏:


2020年11月30日に1時間程度のMTGのなかで出資の相談を受けてから約3ヶ月。全身オレンジの服に身を包み、コミュニケーションロボットのプロトタイプを手に「丸さん、これがケアの現場を変えるんです!」と語る彼の第一印象は、とても強烈でした(笑)しかし、デザインという異業種から、強い原体験とともに創業し、若い仲間とともに認知症複合施設という新たな業態を確立し推進していること、そして現場に根ざした確かな “ディープイシュー” に対して、科学技術の集合体 “ディープテック” で挑む彼らを応援しない理由はありません。
リバネスには、ケアテック領域のテクノロジーベンチャー・研究者も多く集まってきます。ザ・ハーモニー株式会社がハブとなることで、ケア業界にテクノロジーの導入を加速させていく、その流れを高橋さんとであれば実現できると信じています。


CarpeDiem株式会社 代表取締役 海野 慧 氏:


肉親の介護は殆どの方が避けて通れない課題だと考えております。介護施設はもちろん、自宅での介護など、介護のシーンが増えることは必至なのにも関わらず、介護現場の労働人口を比例して増やすことは容易ではありません。このコミュニケーションロボットは、まさに現場で働く職員が、被介護者、介護業務従事者の視点に立って開発されたプロダクトであり、その想いが社会の認知症介護の課題解決を実現すると信じております。
ザ・ハーモニー株式会社を中心に、この取り組みの社会実装が少しでも早くなされるよう、個人としても尽力して参りたいと思います。


(山田 航也)