かつて日本人の平均身長は低かったと言われる。厚生労働省のデータによると、1950年の時点で、20歳男性の平均身長は161.5センチだった。しかし、今では170センチを超えるようになっている。(イメージ写真提供:123RF)

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 かつて日本人の平均身長は低かったと言われる。厚生労働省のデータによると、1950年の時点で、20歳男性の平均身長は161.5センチだった。しかし、今では170センチを超えるようになっている。中国メディアの今日頭条はこのほど、日本人の平均身長が高くなった理由について分析する記事を掲載した。

 記事はまず、中国の平均身長について紹介。19世紀初め頃の中国人男性の平均身長は165センチだったとのデータがあり、現在では男性が169.7センチ、女性は158.0センチだと伝えた。そして日本、韓国の平均身長と比べ、今では中国が最も低くなったと指摘している。

 続けて記事は、昔の日本人は背が低かったと紹介し、考古学者などによると、江戸時代は男性の平均身長が約155センチ、女性は約143センチだったと考えられると紹介。この理由について、島国である日本は物資が限られ、耕作面積も小さく、食物が不足気味で、栄養のバランスがとれていなかったことが関係していると分析した。また、日本では長きにわたって四つ獣肉食が忌避されてきたのも関係しているだろう。

 では、なぜ今の日本人は背が高くなったのだろうか。記事は、第二次大戦後に国民の健康レベルを向上させるため、給食で子どもたちに牛乳を飲ませるようになったことが大きく関係していると紹介。当初は脱脂粉乳だったとはいえ、物資が欠乏している中でも子どもたちに栄養ある給食を提供することにした日本政府の対応を評価した。

 その結果、日本では牛乳を飲む習慣が根付き、学校でも給食で牛乳を提供し続けたので、日本人の平均身長は飛躍的に伸び、栄養ある給食のおかげで体質も大きく変わったと結論した。中国でも最近でこそ牛乳が普及するようになってきたが、スーパーで販売されている牛乳はそれほど多くはなく値段も高めで、日本の普及率には遠く及ばない。平均身長で日本に追い越されたのは必然だったのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)