京都発のラーメンチェーン「天下一品」。

ドロッとした「こってり」のスープを求めて足を運ぶ人は多いだろう。公式サイトには天下一品の「こだわり」として、「こってり一筋49年」が強調されていて、長きにわたる定番として君臨していることがうかがえる。

しかし、お店のメニュー表を見ると、スープは「こってり」のほかに「あっさり」タイプも選ぶことができるのである。

わざわざ天一に来て、「あっさり」を注文する人って、どれくらいいるのだろうか...。

そこで、Jタウンネットでは2019年2月28日から20年10月19日の期間、「天下一品、こってり派?あっさり派?」をテーマにアンケート調査を行った(総得票数996票)。はたして、その結果は......。

みなさん、「こってり」好きすぎでは...

今回のアンケートで用意した選択肢は、「こってり」「あっさり」「屋台の味(こっさり)」の3つ。屋台の味とは、こってりとあっさりの中間味だ。商品名は屋台の味だが、天一ファンの間では「こっさり」とも呼ばれている。

下の図表が、全国の得票数を表した円グラフと、各都道府県で最も票を集めた選択肢を色分けした日本地図である。


天下一品、こってり派?あっさり派?」の図。沖縄は、こってり派とあっさり派の票数が拮抗したため、2色で塗り分けた(画像は編集部作成)

全体の結果で、他の味を大きく引き離したのは「こってり」味(78.8%、785票)だった。「あっさり」味は12.7%(126票)で、「屋台の味(こっさり)」は8.5%(85票)となった。やはりというべきか、こってり派が圧倒的な人気を獲得する結果だった。

では好みの味に地域差はあるのだろうか。

全体の結果が示すように、ほとんどの地域でこってり派が優勢だった。北から南まで、全32地域で人気を席巻している。こってりへの投票数が100%を占める地域も多く、やはりみなさん、あの麺から離れることを知らない濃厚スープのとりこになっているようだ。


こってり(画像は編集部が天下一品・秋葉原店で撮影、以下同)


スプーンに油の膜が張るほど、ドロリ...。麺や肉からスープが絡みつく

見た目もさることながら、スプーンをスープに浸すとタプタプと波打つくらいドロッドロの「こってり」スープ。天下一品といえば...、やっぱりこれなのだろう。全体の投票率が物語っている。

では「あっさり」味はどうだろう。得票率が高かったのは、7地域のみだった。富山(100%)、福井(66.7%)、山梨(100%)、岡山(50%)、高知(100%)、大分(100%)、鹿児島(100%)である。

きっと、天下一品の「あっさり」を食べたことがない人もいるだろう。こちらである。


あっさり。透明感のあるスープだ。ちなみに背脂入りである


見た目も、味も「あっさり」。だけどコクがあって、美味しいぞ

「こってり」に比べて「あっさり」は格段にスープがサラサラである。

だけどコクがあって、美味しい。でも...、「こってり」見た目と味のインパクトが大きすぎる。筆者が訪れた秋葉原店の「あっさり」味の商品紹介欄にも、

天下一品と言えばこってりですが」

と前置きがあったくらいだ。

最後になるが、屋台の味(こっさり)は、福島(100%)、奈良(40%)からの得票数が多かった。

みなさん、「こってり」好きすぎでは...とも思ったが、逆に考えると、公式サイトも店舗もこってりを推している天下一品。その中で、約12人に1人があっさり派というのは、思ったよりも「隠れファン」がいるのかもしれない。

みなさんもあえて「こってり」ではない味を注文してみるのは、いかがだろうか。