タランチュラは大きめの体と太い脚を持つ、ペットとしても人気のクモです。タランチュラの特徴の1つは「全身の毛」ですが、タランチュラの体毛はストレスによって抜けてしまうこともあります。

If you've never gazed upon the bald butt of a baby tarantula, now's your chance | Live Science

https://www.livescience.com/bald-butt-tarantula-lil-kim.html

グウェン・ピアソン氏らパデュー大学の昆虫学者は、パデュー大学傘下のパデュー昆虫園に迎え入れるために、アメリカ合衆国魚類野生生物局がペットの密輸業者から押収したというクモ数百匹から1匹を引き取りました。





しかし、引き取ったブラジリアン・ホワイトニー・タランチュラは、腹部の毛を一部抜けていたとのこと。画像を見ると、腹部の毛が全部抜けて地肌が露出していることがわかります。





ピアソン氏によると、タランチュラは毒グモとして知られており「噛みつく」イメージがあるものの、実際には身を守る手段として噛みつきではなく「腹部の毛を飛ばす」という行動を好むとのこと。なお、タランチュラの腹部の毛はガラス繊維より細いため、タランチュラを捕食するようなげっ歯類には深刻なダメージを与えますが、人間にとっては「超かゆい」程度で済むそうです。

問題のタランチュラは、タッパーに詰められて輸送された際に多大なストレスがかかったため、腹部の毛を全部飛ばしてしまったのだろうとピアソン氏は推測しています。





今回の一件に触れて、野生のタランチュラを捕獲するのは種の絶滅を引き起こし、生態系にもダメージを与えるとピアソン氏は訴えています。

なお、問題のタランチュラの腹部の毛は、数カ月に1度の脱皮によって回復する見込みです。