中国のポータルサイトに、日本のアニメ産業の発展は「米軍による日本占領があったからだ」とする記事が掲載された。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国のポータルサイト・百度に24日、日本のアニメ産業の発展は「米軍による日本占領があったからだ」とする記事が掲載された。

 記事は、1937年に日中戦争が始まって以降、日本のアニメは戦意高揚の手段として用いられ、軍からの支援を得ながらさまざまな作品が作られたものの、内容的にも技術的にも進歩が見られず、ディズニーをはじめとする米国産アニメに比べるとその質に大きな差が生じたと伝えた。

 そして、45年に終戦を迎えると日本のアニメ界は一時沈黙したが、程なくして今度は日本を占領した米国から「思想改造の宣伝」手段の一つとして利用されることとなり、発展のきっかけが生まれたと説明。米国アニメが大量に日本に流入することで日本のアニメ業界人は大きな衝撃と刺激を受け、戦後の10年間でアニメ映画会社が40社あまり作られ、人材の育成が進むなど、その後の繁栄の基盤が形成されていったとしている。

 また、米国占領下による管制はあったものの、軍事利用された戦前とは異なりアニメの題材がより文化的な要素を持つようになったこと、学校での教育用アニメ映画が多く作られたことも、60年代以降の日本アニメの大きな発展につながったと伝えた。
 
 米国文化の流入が、日本のアニメ産業を発展させる大きな要素の1つになったことは間違いないだろう。そこに日本的なセンスや技術の細かさなどさまざまな日本独自の要素が加わっていき、現在の日本アニメが形成されているのだ。外から来たものを吸収、消化し、新たなオリジナルのものを作っていくという日本人の「才能」は、アニメの世界でも発揮されてきたのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)