飼育員から離れられない、甘えん坊なペンギンが話題になっている。

飼育員の足にぴったりとくっついたオウサマペンギン

こちらは、大阪市の水族館「海遊館」がツイッターに投稿した写真だ。あわせてアップされたヒナの頃だという写真では、カメラに背中を向けて飼育員の足にすっぽり顔を埋めている。やっぱり、甘えん坊だ。

こうしたペンギンの写真に、ネット上では「可愛すぎます」「うらやまけしからん...」「キュン死しそう」との声が上がっている。

飼育員が親代わり


Jタウンネット編集部は2019年6月20日、話題のペンギンの飼育員の一人で海遊館海獣環境展示チームの冨澤奈美さんに話を聞いた。

「この子の場合、人口育雛(編注:飼育員が親代わりとなってヒナを育てること)で育てられましたので、全然ほかのペンギンと違うんです」

と冨澤さん。海遊館ではそれぞれのペンギンに名前をつけずに番号で呼んでいるが、話題のペンギンは「キングの241(にいよんいち)」と呼ばれているそうだ。飼育員が親代わりのため、ヒナの頃から甘えてくるのだという。

顔を埋めるようにした写真は241がヒナだった16年の12月頃に撮影されたもの。その理由について冨澤さんは、

「オウサマペンギンは本来子どもを足の上で子育てする習性があるため、その名残ではないかと思います」

と分析。そんなヒナも3年弱の歳月を経て成長を遂げたが、甘えたい気持ちは変わらないようだ。


飼育員の足にぴったりくっついている(公式ツイッターより)

「どっちかというと、もたれかかってくる感じです」

と冨澤さん。まだまだ甘えたい気持ちはあるが、現在1メートル弱まで成長を遂げたとのことで、ちょっと重そうだ。だが、そんな241について、

「掃除が終わって、戻ろうとするとお見送りをしてくれたりするんです。母性をくすぐられます」

と印象的なエピソードを教えてくれた。冨澤さんは今後もペンギンの成長を温かく見守るとして、

「次はペンギンの社会で繁殖していってほしい」

と親心をのぞかせた。

可愛すぎるペンギン。ぜひ海遊館まで足を運び、その姿を目に焼きつけてほしい。