化学大手の業績悪化は一過性!?設備トラブルや在庫に泣く
電池部材などの高機能製品を中心に需要はおおむね堅調で、エチレンプラントは高稼働が続く。原料高に伴う価格改定も全体を押し上げ、売上高は全社増収。旭化成や東ソーは過去最高を更新した。
同日発表した三井化学は、大阪工場の火災や高値在庫の影響により、営業利益が同9・7%減となった。一方、当期利益は、持分法投資益が増加して過去最高を更新した。
東ソーは上期からカセイソーダなどの価格下落が始まり、利益が減少。宇部興産は合成ゴムの価格下落や工場定修が影響した。三菱ケミカルホールディングス(HD)は工場定修が多く、医薬品のロイヤルティー収入は取引先との争いを受け一部収益計上をやめた。一方、旭化成は多様な事業のバランスが奏功した。アクリロニトリル(AN)の利益が拡大し、不織布や住宅などの販売が伸びた。
“出来すぎ”だった石化市況高の恩恵は20年3月期にさらに減退するが、一過性の減益要因が解消され、4社が営業増益を見込む。三井化学は営業利益で過去最高を目指す。ただ、多様な産業に関わる素材産業は米中貿易摩擦による世界経済の変化の影響を避けられず、先行きは非常に不透明だ。住友化学の岩田圭一社長は「21年度に過去最高益を目指す上で19―20年度は踏ん張り時」と語った。
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