(左から)サルダル・アズムン、モハメド・サラー、久保建英、チャナティップ、イ・スンウ【写真:Getty Images】

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17歳の久保も堂々選出 「その呼び名の期待に答える最大のチャンスを持っている」

 世界各国の将来有望なタレントの中でも、特に小柄で足もとの技術に長けた選手の多くはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシになぞらえて「○○のメッシ」と形容されることが、もはやお決まりとなってきた。

 英紙「ザ・サン」では、世界中に散らばる「ネクスト・メッシ」に注目した記事を公開。JリーグでプレーするMF久保建英(FC東京)やタイ代表MFチャナティップ・ソングラシン(北海道コンサドーレ札幌)もピックアップされている。

 “ジャパニーズ・メッシ”として特集記事に名を連ねた久保は、数多くいるメッシの後継者の中でも「まだ17歳だが、その呼び名の期待に答える最大のチャンスを持っている」と称されている。メッシと同じバルサのカンテラで育ち、18歳でスペイン復帰が内定しているとも言われる経歴がそう言わしめる根拠となっている。「彼はJリーグ最年少スコアラー(15歳10カ月11日)で、FC東京ではすでにレギュラーだ」と現在の活躍についても伝えられている。

 Jリーグからは、札幌でプレーするタイ代表MFチャナティップの名も登場する。「ソングラシンは“メッシ・ジェイ”、あるいは“ジェイ”として知られているが、実は彼がインスピレーションを受けたのは別のアルゼンチン人レジェンドだ。彼の父親はディエゴ・マラドーナのコピーをしようとトレーニングをしていた」と、実は“タイのメッシ”ではなく、“タイのマラドーナ”を目指していたというエピソードが紹介されている。

 久保と同じくバルセロナの下部組織出身者である韓国代表FWイ・スンウ(エラス・ヴェローナ)や、今年1月のアジアカップ準決勝・日本戦で乱闘騒ぎを引き起こしたイラン代表FWサルダル・アズムン(ゼニト)など、アジア圏にも多くの“メッシ”が存在している。

 “エジプトのメッシ”とも呼ばれたFWモハメド・サラー(リバプール)や“スイスのメッシ”MFジェルダン・シャキリ(リバプール)のように、もはやその当人が第一人者となっている例もあるが、メッシとの比較はそれだけで重圧としてのしかかる場合も多い。

デウロフェウら偉大なメッシとの比較に苦しんだ選手も…

 バルセロナでメッシと同僚だった“カタルーニャのメッシ”ことスペイン代表MFジェラール・デウロフェウ(ワトフォード)は、その代表的な例の1人だ。ACミランでプレーしていた時代に、メッシとの比較に苦しめられていたと告白して話題になった。

 合計24人もの名前が挙がった“ネクスト・メッシ”特集。この中から新たなバロンドール受賞者は生まれるのだろうか。その顔ぶれと愛称は以下の通りだ(現所属クラブ)。

【イングランドのメッシ】
パトリック・ロバーツ(ジローナ)

【ミニ・メッシ】
フラン・カービー(チェルシーFCウィメン/イングランド女子代表)

【スコットランドのメッシ】
ライアン・ゴールド(ハイバーニアン)

【スイスのメッシ】
ジェルダン・シャキリ(リバプール)

【エジプトのメッシ】
モハメド・サラー(リバプール)

【カタルーニャのメッシ】
ジェラール・デウロフェウ(ワトフォード)

【ドイツのメッシ】
マルコ・マリン(レッドスター)

【クロアチアのメッシ】
アレン・ハリロヴィッチ(スタンダール・リエージュ)

【ノルウェーのメッシ】
マーティン・エデゴー(フィテッセ)

【アイルランドのメッシ】
アラン・ジャッジ(イプスウィッチ・タウン)

【ペルーのメッシ】
ラウル・ルイディアス(シアトル・サウンダーズ)

【コソボのメッシ】
エドン・ジェグロバ(バーゼル)

【インドのメッシ】
ラリアンズアラ・チャンテ(デリー・ディナモス)

【日本のメッシ】
久保建英(FC東京)

【イランのメッシ】
サルダル・アズムン(ゼニト・サンクトペテルブルク)

【ギリシャのメッシ】
ヨアンニス・フェトファツィディス(アリス・テッサロニキ)

【トルコのメッシ】
アブデュルカディル・オミュル(トラブゾンスポル)

【インドネシアのメッシ】
エジ・マウラナ・ヴィクリ(レヒア・グダニスク)

【メキシコのメッシ】
ディエゴ・ライネス(ベティス)

【韓国のメッシ】
イ・スンウ(エラス・ヴェローナ)

【マレーシアのメッシ】
ファイズ・ナシル(セランゴール)

【ナイジェリアのメッシ】
スタンリー・オコロ(プラトー・ユナイテッド)

【タイのメッシ】
チャナティップ・ソングラシン(北海道コンサドーレ札幌)

【南アフリカのメッシ】
テボゴ・トロレイン(チッパ・ユナイテッド)(Football ZONE web編集部)