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 「耳にたこができる」「口車に乗せられる」「頭が上がらない」「喉から手がでる」など、カラダにまつわる慣用句は普段何気なく使っているが、本当の意味や意外な由来はあまり知らない。そこで、4月28日(日)の朝に放送している「コトノハ図鑑」(MBS)で「身近な言葉で意外な真実!カラダのコトノハ」と題し、綺麗な女性を見ると「本当に鼻の下が伸びるのか?」や、臭〜いニオイを嗅いだら「本当に鼻が曲がるのか?」などを調査した。取材は河田直也アナウンサーと山中真アナウンサー。彼らは、カラダを張って(?)本当に「言葉通り・文字通り」なのかを実験したが…。その結果とは?

顔色を窺う・口車に乗せる

 語源に詳しい京都先端科学大学の丸田博之教授から「カラダに関する慣用句ってどのような言葉ご存知ですか?」の問いに、河田アナは2年後輩の山中アナに「山中くんは、上司の『顔色ばかり窺う』」というと「河田さんは、よく女性を『口車に乗せている!』。でも、そんな合コンばかりの生活から『足を洗った』」と反撃した山中アナ。こうして話をしただけでも続々とでてくる「カラダにまつわる慣用句」。そこで、今回はカラダの首から上(顔)に絞って、河田アナと山中アナは学んでいくことにした。

顔にまつわる慣用句

 丸田教授は1枚のフリップを出した。そこには「口が滑る、口が軽い、口裏を合わせる、耳が遠い、小耳に挟む、耳寄りな話...」など「顔にまつわる慣用句」がギッシリと書かれていた。では、なぜ顔にまつわる慣用句がこれほどまでに多いかというと、丸田教授は「言葉というのは1番初めに出来上がる時、まず人は、『顔』を見ます。そして、目・手・毛など音節数も1音と短く、もしくは足・鼻・口と2音節。重要なところだから慣用句の数も多くなっている」と解説した。

美人をみたら「鼻の下が伸びる」?

 カラダにまつわる慣用句は「部位ごとに特徴がある」と教授はいう。そこで問題。「目&耳の慣用句は○○に関係するものが多い」というが分かるだろうか。
正解は「能力」。
 丸田教授は「仏教で『眼耳鼻舌身意』←これらは、感覚というものに非常に関係しているから能力に結びつく」と説明した。例えば「目が肥える・目利き・目が高い・地獄耳・耳が遠い」など。また、鼻についての説明は「鼻は顔の真ん中に鎮座しています。しかも三次元。顔の中で目立ちます。ですから、これがどちらかと言えば『高慢な感じ』を表しています。鼻をへし折る...など、高慢ちきなものを揶揄したりするような意味があります」。このほか「鼻」を使った慣用句に「鼻の下を伸ばす」があるが、これは「鼻の下」にある口のことを示してしている。

つまり、「口をポカ〜ンと開けているような状況」「デレデレとした感じのこと」。実際に美しい女性を見た時、鼻の下が伸びるというよりも「口」が開いた感じが正解。
次に「耳を揃えて」という言葉だが、由来は「小判」からきている。食パンの耳と同じで「端」を意味する。江戸時代、ズルい人は重ねた小判の間に少し小さめのものを混ぜていたことがあり、そこからズルをしないように「耳を揃えて」という言葉が生まれたというのだ。

愛ある小言

 次は「耳にたこができる」「口がすっぱくなる」ということは科学的にありえるのかを、河田アナが後輩・山中アナに「口がすっぱくなる」まで小言をいい、山中アナはそれを黙って聞き「耳にたこができる」のかを実験。実験の方法は、口の専門家が河田アナの口内の酸性度を計り、耳の専門家が目視で「たこ」ができるのかを確認してもらうのだが、実験がスタートして河田アナは「テレビでいえんアカンことばっかり...」といいあまり「小言」にはならなかったため役割交代。山中アナが河田アナに小言をいうことになった...。
「河田さんは、仕事の取り組み方が個性的過ぎる!全然準備しないし、しょっちゅう噛むし!で、河田さんがそれでいて評判が悪けりゃいいけど!人気者なんですよ!」と愛ある小言が10分続いた。その後、山中アナの口内の酸性度を計ると、なんと!酸性度がアップしていた。実験結果は「口はすっぱくなり(酸性度は上がり)、なぜか虫歯菌が増えていた」となったが、河田アナの耳に「たこ」はできていなかった。

「くさや」の6倍の悪臭で鼻は曲がるのか!?

 臭いモノのニオイを嗅いだ時、「鼻が曲がるニオイだった」と表現することで「かなり臭いんだ」とわかりやすい。しかし、本当に鼻は曲がるのだろうか?そこで、たこができなった河田アナに「何もしてない!」と山中アナが訴えたため、この実験を河田アナが"挑戦"することになった。ただニオイを嗅ぐだけだが、文字通り「挑戦・挑む」ような強烈な"悪臭"を放つ「シュールストレミング」のニオイを嗅ぐことになった河田アナ。「世界一臭い」といわれる「シュールストレミング」は、ニシンを発酵させた缶詰で「くさや」の6倍もの"悪臭"を放つといわれている。実験前から「先にいいます!鼻は曲がりません!」と言っていた通り、鼻は曲がらなかった。実験後、「シュールストレミング」の袋を持った45歳の河田アナがニオイを嗅がそうと必死に42歳の山中アナを追い回す光景は、VTRを見ていた福島暢啓アナが冒頭に「イチャイチャして...。『おっさんずラブ』みたいじゃないですか!」と指摘していたのだが、終始その通りの雰囲気の2人だった。

「コトノハ図鑑」(MBS 毎週日 あさ5時45分放送)は、MBSのアナウンサーが「コトノハ図鑑」の編集者として様々な分野の"言葉(コトノハ)"の世界を取材。「アナウンサーが言葉を学ぶこと」を通して、視聴者にも発見を届ける。"コトノハ"を深く知れば、『人生が少し豊かになる』をコンセプトに知的好奇心をくすぐる番組。

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