ピース又吉、宇多田ヒカルとの対談は「ギリ理解しながら(笑)」
放送作家の高須光聖が、世の中をもっとおもしろくするためにゲストと空想し、勝手に企画を提案していくTOKYO FMの番組「空想メディア」。3月 10日(日)のゲストは、前回に続き、芥川賞作家としても活躍するお笑い芸人、又吉直樹さん。ベストセラー「火花」にも描かれた先輩・後輩芸人の関係性や今後の活動についてトークを繰り広げました。

高須:「火花」で脚光を浴びたやん。本気で小説を書いてみようって、どこで思い始めたの?
又吉:昔からエッセイとかを書かせてもらっていた流れで、いろんな編集者さんにずっと「小説を書いてみませんか」と言ってもらってたんです。でも当時、僕はまだピースとして世に出てなかったので「まずは芸人として世に出ないと、本を書くのは恥ずかしい」と。相方に対する申し訳なさもあるじゃないですか。
高須:芸人をちゃんとやってくれよと。
又吉:はい。「今はまだ書けないんです」と言っていて。2010年に(ピースが世に)出てから、2014年に「火花」を書き出して、2015年に出版されました。
高須:なんであれを書こうと思ったの? 芸人の話やけど。
又吉:最初は、(売れない芸人になった)中学校のときの同級生と、自分との関係性の変化を書こうかなと思ったんですけど、いざ友達を取材しようとすると恥ずかしくて。(編集者に)「でも、先輩と後輩の話やったらたぶん書けます」と言いました。
高須:いつも、ゴールを決めずに書き出すの?
又吉:いきなり書き出します。なんとなく「この話とこの話は書いておこう」くらいで。「火花」も、後輩の視点で先輩を書くというところから、「始まりはどうしよう。漫才師の話やから、出囃子があったほうがいい。音楽が流れてる場所から始めるなら、どこやろう? 電気屋さんの前か、お祭りか。じゃあお祭りのほうがいいか……」と、だんだん。
高須:コントを考えてるときもそんな感じやもんね、たぶん。
又吉:そうですね。でも芸人の先輩・後輩の関係性を、ほかの仕事の人に話すと、すごく不思議がられますね。(稼ぎが後輩より低くても)「先輩が若い人を食わす」みたいな。オリラジ(オリエンタルラジオ)が出てきたときに、あっちゃん(中田敦彦)と2人でファミレスに行ったんです。あっちゃんからすると、4〜5年先輩の僕らが、まさかそんなにお金をもらってないとは思っていないんですよ。今思ったら社会人として当然なんですけど……「軽くつまめるものがあったほうがいいですよね」と、どんどん頼む。こっちはトイレに行って財布を見て、「ギリ大丈夫かな?」と(苦笑)。
高須:あぁ!
又吉:後輩とごはんに行くときも、どうやって後輩のビールのおかわりを少なくするか、考えるんですよ。グラスに半分くらい残ってるときに1回声をかけて、「まだ大丈夫です」って言ったあと、めちゃくちゃ速いペースで食べ終わればビール1杯で済むかもしれん……みたいな駆け引きが生まれますよね(笑)。
高須:「火花」には、そんな芸人らしい会話とか、関係性が描かれてるじゃない。おかしなことをやろうとする性(さが)とか。エンディングは、どうしてああいう感じになっていったの?
又吉:最後、めちゃくちゃな展開になりますよね。作家さんには「物語が勝手に動き出す」という人もいるけど、「あんなのは天才で、実はみんなめっちゃ考えてる」という話もある。「自分はどっちなんやろ?」と思って書いてみたら……むちゃくちゃ勝手に動き出したんです。でも、よう考えたらコントってそうじゃないですか?
高須:まあ、そうやね。
又吉:コントとかは、役を決めて勝手にやるもの。「あぁ、それと一緒か」と思いましたね。先輩の神谷という登場人物が言い出す変な理屈は、僕もなんとなくわかるんですけど、わからないこともあって、それは自分で「こういうことかな?」と解釈して書いていました。
高須:あいつ(神谷)アホやもんな。でも憎まれへん。わかるわ〜。今は、何やってるときが楽しい?
又吉:自分で考えたやつを、ライブでやってるときは楽しいですね。
高須:今回(コントライブ「さよなら、絶景雑技団」を)やるな。これは何?
又吉:僕が作ったコントを、仲のいいメンバーでやろうというライブです。ライスやサルゴリラと。
高須:ずっとやってるの?
又吉:間が空いたりはしてますけど、最初は2009年。ピースが忙しくなった時期はしばらく休んでて、またやり始めました。
高須:ネタはずっと書き続けたいの?
又吉:そうですね。できるだけやりたいと思ってるんですけど、相方(綾部祐二)がニューヨークに行ってもうてるんで、コンビでなかなかできてない。
高須:そういや松本(人志)が言ってたな。しばらくコントから離れると、昔はスッと入っていけてたのに、なかなか入っていきづらいって。若手は常にコントをやり続けているからスッと入っていけるけど、「松本さんお願いします」と言われたときに、「俺はもう入って行かれへんねん。カラダがついていかない」って言うてたわ。
又吉:へ〜、松本さんでもそういうことあるんですね。
高須:不安やって言ってた、コントに入るときは。
又吉:僕らも20代の若いころは、毎週新ネタを下ろさなきゃいけなかったんで。あのころに比べたら、今は緊張しますけどね。
高須:そういえば、こないだ「SONGS」(NHK)観たら、宇多田ヒカルさんと対談してたな。なんなんあれ? すごいやん!
又吉:僕も、声かけてもらってびっくりしました。
高須:「ここまで来たか、又吉!」と思ったよ。同じような感性です、みたいな感じで喋ってたで。うらやましいわ〜と思った次第でございます(笑)。
又吉:ギリギリなんとか理解しながらついていってました(笑)。
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聴取期限 2019年3月18日(月) AM 4:59 まで
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【番組情報】
タイトル:空想メディア
放送日時:毎週日曜 25:00〜25:29
パーソナリティ:高須光聖
番組HP:https://www.facebook.com/QUUSOOMEDIA/

高須光聖、又吉直樹さん
高須:「火花」で脚光を浴びたやん。本気で小説を書いてみようって、どこで思い始めたの?
高須:芸人をちゃんとやってくれよと。
又吉:はい。「今はまだ書けないんです」と言っていて。2010年に(ピースが世に)出てから、2014年に「火花」を書き出して、2015年に出版されました。
高須:なんであれを書こうと思ったの? 芸人の話やけど。
又吉:最初は、(売れない芸人になった)中学校のときの同級生と、自分との関係性の変化を書こうかなと思ったんですけど、いざ友達を取材しようとすると恥ずかしくて。(編集者に)「でも、先輩と後輩の話やったらたぶん書けます」と言いました。
高須:いつも、ゴールを決めずに書き出すの?
又吉:いきなり書き出します。なんとなく「この話とこの話は書いておこう」くらいで。「火花」も、後輩の視点で先輩を書くというところから、「始まりはどうしよう。漫才師の話やから、出囃子があったほうがいい。音楽が流れてる場所から始めるなら、どこやろう? 電気屋さんの前か、お祭りか。じゃあお祭りのほうがいいか……」と、だんだん。
高須:コントを考えてるときもそんな感じやもんね、たぶん。
又吉:そうですね。でも芸人の先輩・後輩の関係性を、ほかの仕事の人に話すと、すごく不思議がられますね。(稼ぎが後輩より低くても)「先輩が若い人を食わす」みたいな。オリラジ(オリエンタルラジオ)が出てきたときに、あっちゃん(中田敦彦)と2人でファミレスに行ったんです。あっちゃんからすると、4〜5年先輩の僕らが、まさかそんなにお金をもらってないとは思っていないんですよ。今思ったら社会人として当然なんですけど……「軽くつまめるものがあったほうがいいですよね」と、どんどん頼む。こっちはトイレに行って財布を見て、「ギリ大丈夫かな?」と(苦笑)。
高須:あぁ!
又吉:後輩とごはんに行くときも、どうやって後輩のビールのおかわりを少なくするか、考えるんですよ。グラスに半分くらい残ってるときに1回声をかけて、「まだ大丈夫です」って言ったあと、めちゃくちゃ速いペースで食べ終わればビール1杯で済むかもしれん……みたいな駆け引きが生まれますよね(笑)。
高須:「火花」には、そんな芸人らしい会話とか、関係性が描かれてるじゃない。おかしなことをやろうとする性(さが)とか。エンディングは、どうしてああいう感じになっていったの?
又吉:最後、めちゃくちゃな展開になりますよね。作家さんには「物語が勝手に動き出す」という人もいるけど、「あんなのは天才で、実はみんなめっちゃ考えてる」という話もある。「自分はどっちなんやろ?」と思って書いてみたら……むちゃくちゃ勝手に動き出したんです。でも、よう考えたらコントってそうじゃないですか?
高須:まあ、そうやね。
又吉:コントとかは、役を決めて勝手にやるもの。「あぁ、それと一緒か」と思いましたね。先輩の神谷という登場人物が言い出す変な理屈は、僕もなんとなくわかるんですけど、わからないこともあって、それは自分で「こういうことかな?」と解釈して書いていました。
高須:あいつ(神谷)アホやもんな。でも憎まれへん。わかるわ〜。今は、何やってるときが楽しい?
又吉:自分で考えたやつを、ライブでやってるときは楽しいですね。
高須:今回(コントライブ「さよなら、絶景雑技団」を)やるな。これは何?
又吉:僕が作ったコントを、仲のいいメンバーでやろうというライブです。ライスやサルゴリラと。
高須:ずっとやってるの?
又吉:間が空いたりはしてますけど、最初は2009年。ピースが忙しくなった時期はしばらく休んでて、またやり始めました。
高須:ネタはずっと書き続けたいの?
又吉:そうですね。できるだけやりたいと思ってるんですけど、相方(綾部祐二)がニューヨークに行ってもうてるんで、コンビでなかなかできてない。
高須:そういや松本(人志)が言ってたな。しばらくコントから離れると、昔はスッと入っていけてたのに、なかなか入っていきづらいって。若手は常にコントをやり続けているからスッと入っていけるけど、「松本さんお願いします」と言われたときに、「俺はもう入って行かれへんねん。カラダがついていかない」って言うてたわ。
又吉:へ〜、松本さんでもそういうことあるんですね。
高須:不安やって言ってた、コントに入るときは。
又吉:僕らも20代の若いころは、毎週新ネタを下ろさなきゃいけなかったんで。あのころに比べたら、今は緊張しますけどね。
高須:そういえば、こないだ「SONGS」(NHK)観たら、宇多田ヒカルさんと対談してたな。なんなんあれ? すごいやん!
又吉:僕も、声かけてもらってびっくりしました。
高須:「ここまで来たか、又吉!」と思ったよ。同じような感性です、みたいな感じで喋ってたで。うらやましいわ〜と思った次第でございます(笑)。
又吉:ギリギリなんとか理解しながらついていってました(笑)。
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