8回に代打で登場したソフトバンクのドラフト3位ルーキー野村大樹【写真:福谷佑介】

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ロッテ戦の8回に代打で登場し、見逃し三振に終わる

 ソフトバンクの野村大樹内野手が28日、“1軍デビュー”を飾った。宮崎アイビースタジアムで行われた「球春みやざきベースボールゲームズ」ロッテ戦。主力の多くが欠場した一戦で8回に代打で途中出場し、貴重な経験を積んだ。

 初めてプロの1軍クラスと対峙した。0-2とリードされた8回1死一塁で周東佑京内野手の代打として打席へ。マウンドにはロッテ期待の左腕・成田翔投手。結果はあえなく見逃し三振に倒れた。

「チェンジアップを見て、チェンジアップがもう1球来るかなと思っていたら、真っ直ぐで刺されました」と振り返った野村。結果は出せなかったものの、「1軍の舞台で出られたのは、いい経験になりました。この反省を生かしていけたらと思います」と、その表情に暗さは一切なかった。

 非凡さも感じさせた。それは、打席に立っての初球。成田が投じた真っ直ぐに対して、野村は思い切ったフルスイングで打ちにいった。初めて1軍の選手たちとプレーする場。緊張し、ボールを見ていってもおかしくないところだが、初球から振りにいける積極性が、この18歳の“良さ”と言えるだろう。

 工藤公康監督もこの積極性を高く評価した。この日の試合後に「良かったと思いますよ。ああいう風に振っていけるといういうのはいいと思います。そうじゃないとピッチャーとのタイミングはなかなか測れない。見逃していては測れない。振っていくことで合っていくでしょうしね、これを続けていってくれればいいなと思います」とコメントした。

「打席では緊張しませんでしたけど、実力が足りていない。筑後に帰ってしっかりやりたいと思います」と語った野村。元々が練習好きのキャラクター。これからが楽しみな若鷹はこの日、貴重な1打席を経験した。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)