モバイルバッテリーからType-C to MagSafe2ケーブルで旧型MacBook Airを充電:旅人目線のデジタルレポ 中山智
旅人ITライターの中山です。モバイル用のノートPCとして2013年モデルのMacBook Airを使っています。すでに6年目に突入しているとはいえ、まだまだ現役ですが、不満点を上げるとすれば「充電」。最新のMacBook Airをはじめ、最近のモバイル用ノートPCはType-Cで充電できるモデルが多く登場しています。Type-Cで充電できれば、スマートフォンなどと充電アダプターを共用できるし、コンセントのない場所でもモバイルバッテリーで充電可能です。自分の旧型MacBook AirもType-Cで充電できれば、公園のベンチでも原稿が書けるのに! と思っていたら、AliExpressでおもしろいケーブルを見つけました。
▲最近は「こんなのあると便利なのに」と思いついた製品は高確率でAliExpressにある

製品名は「Replacement Type-C To Cable Cord Magsaf 2 For Macbook Retina Pro Air 45W 60W 85W Power Adapter Charger」。片方がType-C、もう片方がMacBook Airなどに採用されているMagSafe2になっているケーブルで、Type-Cの充電アダプターやモバイルバッテリーと接続してMacBook Airが充電可能というシロモノです。


▲長さは1.8mほどあり、取り回しやすい


▲ケーブルの両端がType-CとMagSafe2になっている

このケーブルで実際にMacBook Air(2013)が充電できるかどうか、以下の充電アダプターとモバイルバッテリーを使ってテストしてみました。

【充電アダプター】

●Innergie 60C USB-C Laptop Adapter(最大出力60W)

●cheero USB-C PD Charger 45W(最大出力45W)


▲左が「Innergie 60C USB-C」で右が「cheero USB-C PD Charger」

【モバイルバッテリー】

●ASUS ZenPower Pro PD 3.0(最大出力45W)

●cheero Power Plus 4(最大出力18W)


▲左が「ZenPower Pro PD」で右が「Power Plus 4」

テストはMacBook Airをバッテリー残量がなくなるまで使用し、自動でシャットダウンした状態から15分間充電。起動させたときのバッテリー残量をチェックしました。比較用にMacBook Airに付属していた充電アダプターでもテストしています。また本体起動中に充電できているかどうかもテストしました。

結果は下記のとおりです。


▲出力18Wのモバイルバッテリー以外は特に問題なく充電できた

最大出力18Wのモバイルバッテリー以外は、標準の充電アダプターとほぼ同じように充電可能。起動しながらの充電も確認できました。つまり目安としては最大出力45W以上に対応している充電アダプターやモバイルバッテリーなら問題なさそうです。


▲cheero USB-C PD Charger 45Wで問題なくチャージできた


▲cheero Power Plus 4は出力が18Wと低いせいか充電できず

ちなみに「ASUS ZenPower Pro PD 3.0」の容量は1万3600mAh。バッテリーが空になったMacBook Airをこの製品で満充電の状態から空になるまで充電して起動させたところ、MacBook Airのバッテリー残量は91%でした。


▲フル充電にはなりませんが、モバイルバッテリーで充電できるのはうれしい

というわけで、このケーブルを使えば旧型のMacBook Airも最新のモバイルPCと同じような運用ができるわけですが、いくつか懸念事項もあります。ひとつは安全性の問題。テストでの充電中、ケーブルやチャージャー、MacBook Air本体が異様に熱くなるといった状況にはなりませんでしたが、正式対応した充電方法ではないので不具合がでたり故障する可能性もあります。最近は充電時の発火などトラブルも多発しており、このケーブルがはたしてどこまで安全に作られているかどうかわかりません。

もうひとつの懸念事項は、MacBookシリーズに採用されている充電ポートのMagSafeは、Appleが特許を取得している規格で、日本でも取得していること。どのようなチャイナマジックでこのあたりをクリアしているのかやはりわかりません。

あれば非常に便利なので、Appleが純正アクセサリーとして同様のケーブルをリリースしてくれることに期待したいです。