全米オープンを制した大坂【写真:Getty Images】

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記者会見で改めてセリーナへの憧れを告白

 テニスの全米オープンは8日(日本時間9日)、女子シングルス決勝で世界ランク19位の大坂なおみ(日清食品)は女王セリーナ・ウィリアムズ(米国)と対戦し、6-2、6-4でストレート勝ち。日本人史上初のグランドスラム優勝の快挙を成し遂げた。大坂にとって、長年のアイドルだったセリーナが衝撃のラケット破壊、主審への暴言でペナルティを受けるなど大荒れの展開となったが、困難な状況にも負けず、栄冠を勝ち取った大坂の涙の会見が世界中で感動を呼んでいる。会見の動画を大会公式ツイッターが公開している。

 思わず涙がこみ上げた。尊敬してきたセリーナとの頂上決戦後、優勝トロフィーの横で行われた記者会見で、20歳の天真爛漫な大坂はセリーナとの一戦を振り返る中で、感情を高ぶらせた。

「彼女が絶対に、24度目のグランドスラム優勝を望んでいることを私はわかっていた。誰もが知っているの。そんなCMもずっと流れていたから。でも、私がコートに足を踏み入れたら、私は別人のような気持ちになるの。セリーナファンじゃない。ただのテニス選手。でも、試合後に彼女と抱擁した時にね…ごめんなさい」

 大坂は壇上で言葉をつまらせた。こぼれる涙を抑えられない。13秒間の沈黙を経て、絞り出すように続けた。

「私が彼女とハグした時に、また子供の頃の気持ちになったの。ごめんなさいね…」。こう話すと大坂は涙を拭っていた。

会見の様子を公開した映像にファンも感動

 セリーナファンの多いスタンドからのブーイングは、20歳の天真爛漫な少女の心には大きな負担になっていたのだろう。それでも礼儀正しく振る舞い、見事に栄冠を勝ち取って見せたのだ。

 大坂の涙の会見を動画で紹介した大会公式は「愛している、ナオミ・オオサカ。あなたの心に触れさせて」とツイートで称賛している。返信欄でも世界中からナオミの涙に感動の声が巻き起こっている。

「何て品格なんだ」
「彼女は本当にアメージングだよ。とても謙虚。セリーナは引退するときかもしれない。彼女は全く楽しんでいるように見えなかった」
「同じ品格でセリーナが振舞えないとは残念」
「おめでとう、ナオミ。なんて素晴らしい試合なの。今後もっと優勝するでしょう」
「スター誕生!何て爽やかな空気なの」

 大舞台で自らを見失い自滅してしまった36歳のレジェンドと、対照的な20歳の少女のあまりにピュアな会見に、テニスファンは拍手を送っている。(THE ANSWER編集部)