ガスト、年内にもストロー廃止へ 2020年までにすかいらーくグループ全店で実施、「海洋汚染防止にいち早く対応する」
ファミリーレストランのガストやバーミヤンを展開する「すかいらーくホールディングス」は8月17日、2020年の東京五輪・パラリンピックまでに、全ての店舗でプラスチック製ストローを廃止すると発表した。
全国に約1370店を展開するガストでは、年内にもストローを全廃する。ただし子どもや障害者には希望に応じてストローを提供するほか、タピオカ入りのドリンクやスムージーなど一部の商品についてもストローを提供する。
EUでは使い捨てプラスチック製品の使用を禁止する法案が提出される
同社の谷真会長兼社長は、「廃プラスチックによる広域的な海洋汚染や、漂着ゴミによる海岸における景観等の悪化は世界的に深刻な環境問題であり、海洋汚染防止にいち早く対応することが企業の責任と考えます」というコメントを発表した。
廃プラスチックによる海洋汚染は近年、注目を浴びている。クジラや鳥がプラスチック製の袋やプラスチック片を飲み込んでしまうことがあるのだ。
そのため欧州連合(EU)は今年5月、海洋生物保護のため、使い捨てプラスチック製品の使用を禁止する法案を提出した。法案が成立すれば、ストローやマドラー、食器など日常的に使われているプラスチックが禁止されることとなる。
ストローをリサイクルすることももちろん可能だが、リサイクルがなかなか進まず、禁止の動きが盛り上がったようだ。
こうした中、同社は日本の大手外食チェーンとしては初めて、ストローの全廃に踏み切った。この決定に対しては、「流石です」と評価する声が上がっている。ストローを全廃すれば、環境保護や石油資源の節約にもつながる。
すでにコーヒーチェーン大手のスターバックスは今年7月、2020年までに日本を含む全世界の約2万8000店でプラスチック製ストローを廃止すると発表した。ストローがなくても飲める蓋を導入するという。米マクドナルドでも今年9月から英国とアイルランドの計1361店舗でストローを紙製に切り替える予定だ。