医療や介護従事者の患者情報共有、特化型SNSは切り札になるか
7月に東証1部に上場した介護ソフトベンダーのカナミックネットワーク。医師や訪問看護師、ヘルパーなどチームで情報共有できるクラウド型のシステムを提供する。非公開型のSNS機能で、患者の医療・介護記録やバイタル(体温、脈拍など)、食事、排せつなど各種情報を整理し、スマホやパソコンでコミュニケーションを図れる。これにより患者に早期介入できる状況を作り、入院治療の回避につなげる。
単なる情報共有だけでなく継続的な改善を促すPDCAと連動したシステムで、業務の一環として使える。山本拓真社長は「このシステムは介護の請求ソフトでもあり、医療・介護の保険請求まで一気通貫で対応できる」と強調する。システム導入は現在までに約2万の事業所、約8万人の医療・介護従事者で実績がある。
「ビジネスモデルを変える」
「ビジネスモデルを変える」。医療ベンチャーの日本エンブレース(東京都港区)の伊東学社長はこう意気込む。同社が提供するのは、SNSを軸にした医療・介護連携基盤「メディカルケアステーション(MCS)」だ。電子カルテシステムなど病院で使うシステムは通常、医師の一存で決められるが、これは病院が他の施設と連携していないから可能だった。だが、患者や要介護者の視点で発想しなければ、医療と介護のシームレスな連携は難しい。そのため職種をまたがって使えるインフラ基盤として無料で提供する。同社はMCS上でアプリケーション(応用ソフト)の開発などを行うパートナー企業から基盤利用料をもらって収益を上げていく。
