中国では近年、海外旅行がブームになっていて、多くの中国人が様々な国へ旅行に出掛けている。人気がある渡航先のなかには日本も含まれているが、中国の所得水準から見れば日本の物価は決して安くはない。中国メディアの今日頭条は7日、「食べ物やホテル代が高いにもかかわらず、なぜ多くの中国人は日本へ旅行に出掛けるのか」を考察する記事を掲載し、その理由について紹介している。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では近年、海外旅行がブームになっていて、多くの中国人が様々な国へ旅行に出掛けている。人気がある渡航先のなかには日本も含まれているが、中国の所得水準から見れば日本の物価は決して安くはない。中国メディアの今日頭条は7日、「食べ物やホテル代が高いにもかかわらず、なぜ多くの中国人は日本へ旅行に出掛けるのか」を考察する記事を掲載し、その理由について紹介している。

 まず記事は、中国人にとって日本旅行が近年人気である背後には、日本の旅行に関する「情報」が数多く存在し、その情報が入手しやすいことが要因として挙げられると指摘。中国人観光客が行きたいと思った観光地のベストシーズンはいつなのか、見どころは何で、どうやって行けば良いのかなど、インターネットを通じて、ありとあらゆる情報を得ることができるとし、旅行前に十分な情報を得て、良い準備ができることが日本の渡航先として人気につながっているとした。これは企業や自治体などの情報発信が奏功していると言えそうだ。

 次に「ビザ発給要件の緩和」を挙げた。中国人が個人で日本を旅行するには個人旅行ビザが必要だが、その発給要件は段階的に緩和されているほか、数次ビザの導入などもあって、一度のビザ取得で何度も日本を訪れることができるようになったとした。

 さらに記事は、日本旅行には「多様性」があることを挙げている。日本は四季がはっきりした国ゆえに、同じ場所を訪れたとしても、春夏秋冬で毎回違った新鮮さを味わうことができることを紹介。また、日本の宿は様々な種類があり、ホテルや民宿、温泉旅館など、それぞれで日本独特の体験をすることが出来ることも紹介した。

 ほかにも、漫画やアニメ、ゲームの影響を大きく受けて成長した「80後」、「90後」と呼ばれる1980年代、1990年代以降に生まれた中国の若者たちにとって、作品の舞台となった場所をめぐることが人気であることや、「美味しいグルメ」や「治安が良くて安心して滞在できること」などが多くの中国人が日本を旅行先として選ぶ理由であることを紹介している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)